【行政書士が解説】就労ビザとは?全19種類や申請方法、必要書類などを解説!

執筆者:井上道夫(行政書士井上法務事務所所長)

日本に滞在している外国人は何かしらの在留資格を持っています。その中で日本で働くことを目的とした在留資格を総称して「就労ビザ」と呼んでいます。
今回はどんな就労ビザがあるのか解説していきます。

さらに採用した外国人の定着率が低いことに悩んでいる、企業の採用ご担当者の方に向けて、90%以上という高い定着率を持つ弊社のノウハウも併せてお伝えします。

3分で分かる!採用までの流れを簡単解説

外国人を採用する前に必要な事とは?そもそも在留資格とは?など外国人を採用する際に気になることを分かりやすく解説

目次

1. 就労ビザとは?

「就労ビザ」とは、「在留資格」の一つです。在留資格とは、文字どおり、「日本に在留しても良い」という許可のことです。

この在留資格は、「日本の学校へ進学するための在留資格」、「日本国内の企業で働くことができる在留資格」、「外国人が日本人と結婚したことで日本に住むことができる在留資格」など多岐にわたります。

このうち、日本で働くことが許可されている在留資格を「就労ビザ」と呼びます。つまり、日本に滞在できることを政府が許可したものが「在留資格」、日本で就労できることを政府が許可した在留資格が「就労ビザ」ということです。

在留資格とビザの違い

在留資格と査証(ビザ)は混同してしまいがちです。しかし、実際は全くの別物です。

在留資格ビザ(査証)
発行元 法務省(出入国在留管理庁)海外にある日本大使館・領事館
目的外国人が日本で一定の活動を行うために発行される。外国人が日本に入国するために発行される。そのため入国審査が済んだら無効になる。
期限在留資格による(3か月~5年)発給の翌日から3か月

在留資格は「外国人が日本に滞在するのに必要な許可」のことで、日本に3か月以上滞在する外国人の身分・行うことのできる活動の種類を明らかにするものです。

一方で査証(ビザ)は、入国する前の外国人が海外にある日本大使館・領事館から、日本への入国・滞在が適切であると判断された推薦状です。上陸審査を通過すればその役割も終わります

まとめると、査証(ビザ)は外国人が日本に入国する際に必要な書類で、在留資格は3か月以上日本に滞在する外国人の身分を明らかにする書類ということです。

特定技能の在留資格取得の流れについては、こちらの記事もご覧ください。
【完全版】特定技能のビザ申請の流れ・必要書類・費用を徹底解説

参考:外務省「ビザ」と「在留資格」

2. 就労ビザの種類と特徴

就労ビザの種類について、代表的なものから順に説明します。

技術・人文知識・国際業務ビザ特定技能ビザ技能実習ビザ介護ビザ
宗教ビザ報道ビザ高度専門職ビザ経営・管理ビザ
法律・会計業務ビザ医療ビザ研究ビザ教育ビザ
外交ビザ企業内転勤ビザ芸術ビザ興業ビザ
技術ビザ公用ビザ教授ビザ

2-1.【一般企業で多い】 技術・人文知識・国際業務

技術・人文知識・国際業務は、日本で専門的な知識や技能を活かして働くための主要な就労ビザです。

外国の大学で学んだ知識やこれまでの実務経験と関連する仕事に従事し、外国人労働者の持つ専門的な知識・技能を日本に還元することが目的です。

就労ビザの中で最も割合が多く、就労ビザのうち10%がこの技術・人文知識・国際業務ビザを持って日本に滞在しています。 具体的には、以下のような職種が挙げられます

「技術・人文知識・国際業務」の具体的な業種例

  • 機械工学分野の技術者
  • 情報工学分野の技術者
  • システムエンジニア
  • プログラマー
  • 営業職
  • 企画職
  • 経理・財務
  • マーケティング
  • 通訳
  • 翻訳
  • 貿易業務
  • 海外取引関連業務
  • 語学学校などの講師
  • デザイナー(服飾・デザイン業務など)

    いずれの職種も、本人が有する専門知識・技能や語学力、文化的背景と業務内容との関連性が必要

「技術・人文知識・国際業務」について詳しく知りたい方はこちらの記事もご参照ください。

2-2.【現場の即戦力】 特定技能

特定技能ビザとは日本の深刻な人手不足に対応するため、2019年4月に創設された就労ビザです。

国内で人材の確保が特に難しい産業分野において、一定の技能と日本語能力を有する外国人材を受け入れることが目的です。

現在、介護、ビルクリーニング、製造業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業、自動車運送、鉄道、林業、木材産業の16分野が対象となっており、定められた試験や要件を満たすことで、特定技能として就労することが可能です。

特定技能とは?もっと詳しく知りたい方はこちら

特定技能には1号と2号があり、特定技能1号で最長5年間就労した後、要件を満たせば特定技能2号へ移行できます。特定技能2号では在留期間の更新に制限がなく、長期的な雇用が可能となります。

特定技能2号について、くわしくはこちらもご覧ください。
【2025年10月更新】特定技能2号の対象分野が拡大|新しく4分野の新規追加

ゼロからでも学べる!図解付きで解説

【2025年最新版】そもそも特定技能とは何なのか?
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2-3.【実習目的】 技能実習

技能実習とは、開発途上国等への技能・技術・知識の移転を通じて国際貢献を行うことを目的とした在留資格です。

そのため、制度上は労働力の確保を目的としたものではありませんが、実際には雇用契約に基づいて活動することから、一般的には就労ビザの一つとして扱われています。

しかし、制度の目的と実態の乖離や、実習生の立場の弱さが起因した問題が国内外で指摘されてきました。

こうした背景から、技能実習制度は見直され、2027年4月からは育成就労制度へと移行する予定です。

育成就労制度は、日本の人手不足分野において外国人材を労働者として育成・確保することを目的としており、技能実習とは異なり、日本の産業を支える人材育成を正面から位置づけた制度となります。

育成就労について詳しく知りたい方はこちら
【新制度】育成就労制度とは|いつから始まる?特定技能との関係は?
【最新版】なぜ技能実習制度は廃止すべき?いつから、また新制度「育成就労」についても解説

2-4. その他就労ビザ一覧

その他の就労ビザは以下の通りです。

外交外国政府の外交使節団等の構成員として、日本において外交活動を行うことを目的に設けられた就労ビザです。
外国政府の大使、公使、総領事、代表団構成員などがこのビザに該当します。
公用外国政府や国際機関の公務に従事する者が、日本において公的な業務を行うことを目的に設けられた就労ビザです。
外国政府の大使館・領事館職員、国際機関から公務で派遣される人などがこのビザに該当します。
教授日本の大学や高等専門学校等で、研究や教育、研究指導を行うことを目的に設けられた就労ビザです。大学教授などがこのビザに該当します。
芸術収入を伴う芸術活動を行うことを目的に設けられた就労ビザです。
作曲家、画家などがこのビザに該当します。
宗教外国の宗教団体から派遣され、日本で布教などの宗教活動を行うことを目的に設けられた就労ビザです。
外国の宗教団体から派遣される宣教師などがこのビザに該当します。
報道外国の報道機関との契約に基づき、日本で取材や報道活動を行うことを目的に設けられた就労ビザです。
外国の報道機関の記者やカメラマンなどがこのビザに該当します。
高度専門職高度な専門的能力を有し、日本の学術研究や経済発展に寄与する活動を行うことを目的に設けられた就労ビザです。
ポイント制により評価された高度人材などがこのビザに該当します。
経営・管理日本で事業の経営または管理に従事することを目的に設けられた就労ビザです。
企業等の経営者や管理者などがこのビザに該当します。
法律・会計事務法律または会計に関する専門業務を行うことを目的に設けられた就労ビザです。
弁護士、公認会計士などの資格者がこのビザに該当します。
医療法律上の資格に基づき、医療業務に従事することを目的に設けられた就労ビザです。
医師、歯科医師、看護師などがこのビザに該当します。
研究日本の公私の機関との契約に基づき、研究業務に従事することを目的に設けられた就労ビザです。
政府関係機関や民間企業の研究者などがこのビザに該当します。
教育日本の学校等で語学教育その他の教育を行うことを目的に設けられた就労ビザです。
中学校・高等学校などの語学教師がこのビザに該当します。
企業内転勤外国の事業所から日本の事業所へ期間を定めて転勤し、業務を行うことを目的に設けられた就労ビザです。
海外拠点からの転勤者などがこのビザに該当します。
介護介護福祉士の資格を有し、日本で介護または介護指導を行うことを目的に設けられた就労ビザです。
介護福祉士がこのビザに該当します。
興行演劇、演奏、スポーツなどの興行活動や芸能活動を行うことを目的に設けられた就労ビザです。
俳優、歌手、ダンサー、プロスポーツ選手などがこのビザに該当します。
技能産業上の特殊な分野において、熟練した技能を要する業務に従事することを目的に設けられた就労ビザです。
外国料理の調理師、スポーツ指導者、航空機操縦者、貴金属加工職人などがこのビザに該当します。

この中でも企業内で扱うことが多い高度専門職ビザは以下の記事で詳しく解説しています。
在留資格「高度人材(高度専門職)」とは|ポイント制度の仕組みと企業のメリットを解説

2-5. 補足:制限なく働ける資格(永住者・日本人の配偶者等)

永住者日本人の配偶者等といった在留資格は、就労時間や職種に制限なく働くことができます。

なぜなら、これらの在留資格は就労を主目的として制限するものではなく、日本での安定した生活を前提とした身分系の在留資格だからです。

留学生ビザや家族滞在ビザのように「週28時間以内」といった就労時間の制限がないため、フルタイム勤務や業種を問わない就労が可能です。

また、長期間日本で生活している人が多いため、日本語が堪能なケースも多いです。

[出典:出入国在留管理庁「在留資格一覧表」]

3.就労ビザの取得の流れと期間

就労ビザを申請・取得する方法には、次の3パターンがあります。

3-1.【新規】海外在住の外国人を新たに採用する場合

【新規】海外在住の外国人を新たに採用する場合
Step.1 外国人が就労ビザの取得の条件を満たしているか確認する
学歴・職歴・業務内容が在留資格の要件に合致しているかを事前に確認してください。
不備がある場合は申請しても不許可となる可能性がある点に注意が必要です。

Step.2 雇用契約を結ぶ
職務内容、雇用条件、報酬額を明確に記載した雇用契約書を作成します。在留資格申請時に提出する内容と齟齬が出ないよう注意します。

Step.3 在留資格認定証明書を出入国在留管理局へ申請する
受入企業が申請人となり、必要書類を揃えて管轄の出入国在留管理局へ申請します。繁忙期は申請から許可まで3か月かかることもあります。

Step.4 認定証明書取得後、海外にいる外国人に送付する
原本または指定された方法で認定証明書を速やかに送付します。紛失しないよう取り扱いには十分注意してください。

Step.5 外国人が日本大使館・領事館でビザを申請する
認定証明書を添えて外国人本人がビザ申請を行います。国や地域によって追加書類を求められる場合があるため事前確認が重要です。

Step.6 外国人が入国し、住民登録後、企業に転勤する
入国後は速やかに住民登録や在留カードの各種手続きを行います。完了後に正式に就労を開始します。

在留資格認定証明書(COE)とは? │ どんな時に必要?申請方法や必要書類についても解説!

3-2. 【変更】現在の在留資格から就労ビザへ変更する場合

Step.1 外国人が就労ビザの取得の条件を満たしているか確認する
学歴・職歴・業務内容が在留資格の要件に合致しているかを事前に確認してください。

不備がある場合は申請しても不許可となる可能性がある点に注意が必要です。

Step.2 雇用契約を結ぶ
職務内容、雇用条件、報酬額を明確に記載した雇用契約書を作成します。在留資格申請時に提出する内容と齟齬が出ないよう注意してください。

Step.3 在留資格変更許可申請証明書を入管へ申請する
外国人本人が管轄入管へ必要書類を提出します。審査には1~3か月程度かかることがあるので余裕をもって申請してください。

Step.4 許可が下りたら入管で新しい在留カードを受け取る
入管へ新しい在留カードを受け取りに行きます。古い在留資格のカードは返納する必要があるため紛失・破損に注意してください。

Step.5 採用された企業で勤務を始める
在留資格変更後に正式に就労できます。勤務開始前に労働契約や社会保険手続きが完了しているか確認してください。

新規ビザ申請・変更の手続きについて、こちらの記事でさらに詳しく説明しています
【完全版】特定技能のビザ申請の流れ・必要書類・費用を徹底解説

3-3.【更新】就労ビザを更新する場合

就労ビザには在留期間があり、外国人によって異なります。

もし在留期間満了後も引き続き日本に同じ就労ビザで在留したい場合は、次のような手順で手続きを行います。

在留期間更新許可申請書、添付書類を準備し、出入国在留管理局へ申請する。

期間更新許可が下りたら、出入国在留管理局で新たな在留カードを受け取る。
なお、更新手続きは、在留期間が6ヶ月以上にある場合は、在留期間が満了する3ヶ月前から行うことができます。ただし、入院、長期の出張などの特別な事情が認められる場合は、3ヶ月以上前から、申請できることもあります。

期間更新許可申請は、結果が出るまでに2週間~1ヶ月程度かかります。在留期間満了日までに申請を完了していれば、期間満了時に審査結果が出ていなくても、最長で在留期間満了日から2ヵ月間は日本に滞在することができます。

ただし、不測の事態が生じる可能性もありますので、できるだけ早めに申請を行った方が良いでしょう。

在留カード更新のタイミングや必要書類について、こちらの記事でも詳しく解説しています。
在留カード更新|オンライン申請可!タイミングや必要書類まで徹底解説

3-4. 在留期間はどう決まる?審査のポイント

就労ビザの在留期間は、出入国在留管理庁の裁量によって決まります。同じ条件で申請しても、申請者ごとに在留期間が異なる場合があります

在留期間を決める審査では、外国人本人の状況と所属機関側の条件の両方が重要な要素となります。

外国人本人に関する基準

外国人本人に関しては、主に素行、届出や納税の状況、安定した生活が送れるかどうかの3点が審査の対象となります。

  • 素行が適正か
    在留中に、許可されていない仕事や収入を伴う活動に従事していた場合、更新時の在留期間が短く設定される可能性があります。
  • 届出や納税の履行状況
    税金や各種届出の義務を果たしていない場合、在留期間決定にネガティブな影響を与えることがあります。高額または長期の滞納がある場合も、審査で考慮されます。
  • 生活の安定性
    日本での生活基盤が整っているかも重要です。例えば、就労契約が1年未満の場合、その契約期間を超える在留期間は認められにくくなります。

所属機関側に関する基準

所属機関側については、会社の規模、就労予定期間、職務内容の3点が主に審査されます。

  • 会社の規模
    大手上場企業であれば、初めて就労ビザを申請する場合でも長めの在留期間(最大5年)が認められる可能性があります。一方、規模の小さい企業では、同じ期間が認められないこともあります。
  • 就労予定期間
    在留期間の長さは、契約期間と連動する傾向があります。5年の在留期間を希望する場合は、契約期間が無期限や長期であることが望ましいです。1年の在留期間の場合は、契約期間も1年未満であることが多くなります。
  • 職務内容
    職務内容が外国人の知識やスキルと関連しているかも重要です。単純労働や関連性が低い場合は、在留期間が短く設定される可能性があります。申請時には、業務内容とスキルの関連性を証明する書類を準備しておくことを推奨します。

3-5. 審査期間の目安

就労ビザの審査にかかる期間は、ビザの種類によって大きく異なります。

最新データによると、申請から許可までの平均日数は数週間から数か月にわたることがあります。

以下の表は令和5年10月1日~12月31日のデータをもとにした、主要な就労ビザの審査日数の目安です。

在留資格在留資格認定証明書交付(平均日数)許可までの日数(平均)
技術・人文知識・国際業務59.8日35.1日
特定技能1号62.1日56.2日
特定技能2号42.9日
技能実習21.7~44日16.8~44.5日

入社時期の前(1~3月と6~8月)は特に入管の窓口が混みあい、審査に時間がかかります。

余裕を持って必要書類を準備しましょう。

[出典:出入国在留管理庁「在留審査処理期間」]

4. 失敗しない外国人の募集・採用

続いて、採用の前にそもそも「どうやって外国人を募集するのか」についてご説明いたします。

4-1. 募集ルート

求人サイトで募集をかける

外国人採用で最も一般的なのが、求人サイトを利用する方法です。
費用を比較的抑えられ、応募も集まりやすい点が大きなメリットと言えるでしょう。

一方で、応募者の日本語レベルやスキルにばらつきがあり、自社で就労可能な在留資格を持っているかどうかを見極める必要があります。採用後のミスマッチを防ぐためには、書類選考や面接時の確認が重要になります

人材紹介会社から紹介してもらう

確実かつスピーディーに外国人を採用したい場合は、人材紹介会社を活用する方法がお勧めです。


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ハローワークなどの公的機関を利用する

ハローワークや外国人雇用サービスセンターなどの公的機関でも、外国人の就職支援を行っています。

費用を抑えながら採用活動を進めたい企業にとっては、有効な選択肢の一つとなるでしょう。

ただし、採用後のフォローや定着支援は企業側で行う必要があるため、自社の受け入れ体制をあらかじめ整えておくことが重要です。

4-2. マッチングのコツ

外国人採用を成功させ、長く活躍してもらうためには、スキルや経験だけで判断するのではなく、文化理解や適性まで含めたすり合わせが欠かせませんここを丁寧に行うことが、定着率を大きく左右します。

仕事内容と本人のキャリア志向を一致させる

目先の人手不足だけでなく、本人が将来どのように成長したいのかを確認し、仕事内容と方向性が合っているかを見極めることが重要です。

日本の職場文化への理解度を確認する

報連相、時間管理、チームワークなど、日本特有の働き方にどこまで理解があり、それを実践できるのかを見極めることで、入社後のギャップは大きく変わります。

スキルだけでなく人柄・適性を見る

語学力や資格だけでなく、職場の雰囲気や上司・同僚との相性など、「その会社で働き続けられるか」という視点が欠かせません。

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5.外国人雇用の注意点と「定着」の秘訣

外国人の面接について繰り返しになりますが、「曖昧な表現」をせずに相手のわかる言葉で伝える、といったことが一番大切になります。

我々日本人は曖昧な表現に慣れすぎてしまって、「このくらいは言わなくてもわかるでしょう」と相手に委ねがちです。外国人にその日本人の常識は通用せず、トラブルの原因となってしまいます。

これから外国人と一緒に働いていくと決めた企業であればこそ、今ある常識を変えていく必要があると感じています。

5-1. 日本人と同等以上の給与・労働条件

外国人と雇用契約を結ぶ際に気を付けなければならない点が、日本人と同等以上の給与・労働条件で雇用契約を結ぶという点です。

これに違反していた場合、それ以降外国人を採用しようと思っても、入管の審査が通らなくなってしまいます。

契約書を作成するときは十分注意してください。

【徹底解説】特定技能外国人の給与相場とは?給与・賃金の決め方や注意点について解説

5-2. 在留資格外の仕事(アルバイト等)の制限

留学生や家族滞在の在留資格を持つ外国人は、就労ビザではありません。ただし、生活費補填を目的として、14時間・週28時間以内でのアルバイトが特例として認められています。

この就労はあくまで「本来の在留資格に基づく活動を継続していること」が前提です。学校を退学した場合や、配偶者と離婚して家族滞在の前提がなくなった場合には、その時点でアルバイトもできなくなります。

また、留学生などがアルバイトを行うためには、事前に「資格外活動許可」を取得しておく必要があります。この許可がないまま働かせることも不法就労に該当します。

もし、在留資格で認められていない業務に就かせてしまった場合、外国人本人だけでなく、雇用主も「不法就労助長罪」として処罰の対象になります。

3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科される可能性があり、故意ではなく在留カードを確認せずに採用した場合でも免責されることはありません。

外国人を採用する際は、必ず在留カードを確認し、業務内容と在留資格が合致しているかを慎重に判断することが重要です。

在留カードの偽造が増えている⁉その見極め方と発見したときの対処法を解説

5-3. 定着率を高める工夫: 早期離職を防ぐ「日本語・マナー教育」の重要性

外国人労働者の早期離職を防ぐためには、業務スキルと同じくらい「日本語力」と「日本の職場マナー」への理解と実践が重要ですこれは特定技能に限らず、すべての外国人労働者に共通して言えるポイントです。

まず、日本語力は単に日常会話ができるかどうかだけでは不十分です。

業務指示の理解、報連相、注意や改善点を正しく受け取れるかどうかが、職場での信頼関係に直結します。言葉が十分に伝わらないことで、本人は「頑張っているのに評価されない」企業側は「指示が伝わらない」といったすれ違いが起こりやすくなります

また、日本の職場特有のマナーや価値観への理解も欠かせません。時間を守る、ルールを重視する、周囲と協調して働くといった考え方は、日本では当たり前でも、国によっては感覚が大きく異なる場合があります

重要なのは、知っているだけでなく実践できるかどうかです。

例えば、日本では時間厳守が当然と理解していても、実際には遅刻を繰り返してしまうケースがあります。

また「締切」という言葉一つをとっても、日本人にとっては「それ以降は受け付けられない期限」を意味しますが、国によっては「過ぎてもお願いすれば受理してもらえるもの」という認識の場合もあります。この認識のズレが、評価の低下やトラブルにつながることも少なくありません。

JJSでは、こうしたズレを防ぐために日本語教育だけでなく、日本人の文化・働き方・マナーを「実践できるレベル」まで落とし込む教育を行っています。

さらに、外国人本人の将来を見据えたキャリアアップのための試験対策講座も実施し、働きながら成長できる環境づくりを支援しています。

外国人材が職場に定着し、長く戦力として活躍するためには、入社前・入社後の教育が欠かせません。 「採用後の不安を減らしたい」、「採用した外国人に長く働いてほしい」と考えている企業様は、ぜひJJSのサポートをご活用ください。

6. 採用後の手続きと運用管理

外国人を採用した後の手続きと、効率的な運用管理について解説します。

6-1. 入退職時の手続き

入社時には以下の手続きが必要です。

  • 就労資格証明書交付申請(任意)
  • 契約機関に関する届出/活動機関に関する届出
  • 雇用保険被保険者資格取得届(外国人雇用状況の届出を兼ねる)
  • 健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届
  • 中長期在留者の受け入れに関する届出(該当する場合)

入社前/入社後に必要な手続きの詳細及び必要書類は、こちらの記事もご確認ください。

退職時に必要な主な手続きはこちらです。

  • 契約機関に関する届出/活動機関に関する届出
  • 雇用保険被保険者資格喪失届
  • 外国人雇用状況の届出(雇用保険未加入の場合)
  • 退職証明書の発行
  • 在留資格変更・更新に関する手続き(外国人本人)

退職時に必要な手続きについて、詳しくはこちらの記事で解説しています。

6-2. 複雑な支援業務を効率化

外国人材の自社支援は、専用ツールを活用することで効率化することができます。

在留資格の管理や各種届出定期的な面談生活面のフォローなど、外国人材を雇用すると企業側の運用負担は大きく、特に自社支援を行っている場合は業務が属人化しやすいという課題があります。

最近では、外国人雇用に特化した専用ツールを導入し、情報を一元管理することで、対応漏れやミスを防ぎながら支援の質と業務効率を両立する企業も増えています。

JJSが提供する自社支援サポートツール「Shienmee」もございます。

詳しくは以下から内容をご確認ください。

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7.まとめ

就労ビザは、在留資格の一つで、外国人が日本に在留して働くためには、必ず取得しておかなければなりません。就労ビザはいくつかの種類に分類されていますので、外国人をどのような仕事内容で雇うのか、きちんと把握した上で、手続きを行う必要があります。

外国人を採用する際は、スキルだけでなく、文化や適性のすり合わせが定着の鍵となります。

JJSでは、企業と求職者の適性を判断し、双方が納得できるベストなマッチングを実現しています。外国人採用に関してご不安や疑問がある場合は、ぜひJapan Job Schoolにご相談ください。

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この記事を書いた人

行政書士井上法務事務所の代表行政書士。平成20年7月に、福岡市早良区で行政書士事務所を開業。扱っている案件は、主に相続・遺言、民事法務(内容証明・契約書・離婚協議書等)、公益法人(社団・財団法人)関係業務、在留資格関係など、幅広く対応。

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