【2025年最新版】特定技能外国人の人数は?気になるデータを詳しく解説

出入国在留管理庁のデータを基に作成

在留資格「特定技能」で日本に在留する外国人数について「特定技能制度運用状況(2024年12月末)」を基に、グラフと表で分かりやすく示します。

特定技能外国人の採用を考えており、国籍別・分野別の特定技能外国人数とその推移を知りたい方はぜひお読みください。

ゼロからでも学べる!図解付きで解説

【2025年最新版】そもそも特定技能とは何なのか?
特定技能外国人を採用したいとお考えの方必見!
これを読めば特定技能マスターになれる

目次

1. 特定技能とは?

在留資格「特定技能」とは、人手不足とされる産業分野で一定の専門性・技能を持つ外国人が就労できる在留資格です。

他の就労資格(「技術・人文知識・国際業務」、「高度専門職」)と異なり、外国人労働者に単純労働を含む幅広い業務を行ってもらうことが可能です。

特定技能には1号と2号が存在します。

  • 特定技能1号
    …特定産業分野に関する一定の知識又は経験を必要とする技能に従事する
  • 特定技能2号
    …分野に関する熟練した技能を要する業務に従事する

技能実習2号を良好に修了した、または、特定技能1号評価試験と日本語試験に合格すると特定技能1号を得られます。特定技能1号の在留可能期間は通算5年までです。

特定技能1号外国人として現場の監督者の経験を一定期間積み、さらに特定技能2号評価試験に合格することで、特定技能2号を取得することができます。

その他の1号と2号の違いは以下の通りです。

 特定技能1号特定技能2号
必要とされる技能現場で即戦力として働く知識と技能。複数の作業員を監督・指導しながら作業ができる、工程管理者としての業務ができる、など。
取得要件技能実習を良好に終えている
Or
特定技能1号評価試験と日本語試験の合格
特定技能2号評価試験の合格
And
監督者として一定の実務経験を積む
日本語レベル生活・業務に必要な基礎的な日本語力(日本語能力試験N4以上)専門用語を含む中級以上の日本語の知識と、日本人従業員へ指示を出しコミュニケーションが問題なく取れるレベル。(試験での確認はなし。)
対象分野12分野(介護、ビルクリーニング業、素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野、建設業、造船・舶用工業、自動車整備業、航空業、宿泊業、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業)介護を除く11分野
在留可能期間通算5年まで無期限
家族帯同不可可能(配偶者・子)

1-1.「特定技能2号」について

特定技能2号とは、特定技能1号外国人として作業員、そして現場を指示・監督する管理者の業務を経験した外国人が取得できる、1号をステップアップした在留資格です。

上表の通り、在留期間が無期限で家族帯同も認められており、日本で働き続けたいと考えている外国人の多くが取得を目指しています。

1-2.特定技能には受け入れ人数枠は存在しない

技能実習制度では1機関が受け入れる外国人数に上限が定められていますが、特定技能制度では原則1機関ごとの受け入れ人数の上限は定められていません。

注意が必要なのは建設分野と介護分野です。この2分野のみ、1事業所が受け入れられる外国人数の上限が定められています。

  • 建設分野
    …1号特定技能外国人の数が、受入機関の常勤の職員(外国人技能実習生、1号特定技能外国人を除く)の総数を超えないこととする。
  • 介護分野
    …1号特定技能外国人の数は、事業所単位で、日本人等の常勤介護職員(護福祉国家試験に合格済みのEPA介護福祉士の外国人、在留資格「介護」により在留する外国人も含む)の総数を上限とする。

[出典:出入国在留管理庁「特定技能における分野別の協議会について」]

2.【2025年版】特定技能外国人数の人数と推移

2024年12月末時点で特定技能外国人数は28万4466人で、過去最高人数を更新しています。

直近3年の1年ごとの特定技能外国人数と、増加人数を以下の表にまとめました。

2024年12月284,466人+76,004人
2023年12月208,462人+77,539人
2022年12月130.923人 

特定技能外国人数には受け入れ枠の上限はありませんが、5年ごとに受入れ見込数が設定されています。

現在設定されている受入れ見込数は2028年の産業需要と国内の人手不足数を鑑みて、特定技能全分野で82万人に設定されています。

2024年12月時点で特定技能外国人数は約28万人ですが、2028年までに82万人を目指すということは、各産業で特定技能外国人の採用がさらに加速していくと見込まれます

2-1. 「特定技能2号」人材の増加

特定技能2号は特定技能制度が始まった2019年ではなく、少し遅れて2022年に始まりました。

特定2号外国人は熟練した技能を持ち、現場を監督することも求められるため、このレベルに達する外国人数は特定技能2号が始まった当初はあまり多くありませんでした。

しかし2022年、2023年は100人程度だった2号外国人数がこの半年間で急増し、2024年12月時点で合計832人となりました。

分野別では、建設、農業、飲食料品製造業分野における2号外国人数が急増しています。また、国別では832人中558人がベトナム人と、全体の約65%を占めています。

[出典;出入国在留管理庁「特定技能外国人数の推移(平成31年4月~令和6年12月末現在)(速報値)」]
[出典:出入国在留管理庁「特定技能制度の受入れ見込数の再設定(令和6年3月29日閣議決定)」]
[出典:出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数の公表等」]

3.【分野別】特定技能外国人の人数と変化  

最も多いのは飲食料品製造業です。

この分野は、酒類を除く飲食料品の製造、加工など、飲食料品を製造する過程全般に従事する分野です。同分野の技能実習から移行する外国人が多く最も人数が多くなっています。

2年前の2022年と比較すると、介護分野と建設分野が割合を増やしています。

外食業も3.7%(3199人)から、9.8%(27769人)と大きく割合を増やしていますが、その原因として、コロナ禍以降落ち込んでいたインバウンド需要がコロナ禍以前の水準まで戻りつつあるということが挙げられます。

また、2023年9月に新たに4分野(「自動車輸送」、「林業」、「鉄道」、「木材産業」)が追加されることが決定しましたが、2024年12月末の発表で初めて鉄道分野での特定技能1号外国人が採用されていることが明らかになりました。

自動車輸送、林業、木材産業分野もこれから新たに特定技能外国人が採用されると見込まれます。

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[出典:出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数の公表等」]

4.【国籍別】特定技能外国人の人数と変化  

国別にみると、ベトナム・インドネシア・フィリピン・ミャンマーといった東南アジアの国々が依然として高い割合を占めています。

ベトナム・ミャンマーについてより詳しく知りたい方は「日本企業様のための外国人理解ブック」をダウンロード

特にベトナムは特定技能制度が始まった2019年から半分以上の割合を占めてきました。これは、技能実習2号から移行するベトナム人が多いためです。

しかし、2022年6月末時点のグラフと比較すると、ベトナム人の割合が少なくなり代わりにインドネシア人が増えていることが分かります。

また、2022年6月時点では4.5%(5956人)だったミャンマー人が、2024年12月時点では9.6%(27337人)と、大幅増となっています。

多くの分野の特定技能評価試験がベトナムで行われていることからも、今後も引き続きベトナムが大きな割合を占めることは変わりませんが、その割合は少しずつ減少し、インドネシア・フィリピン・ミャンマーなどが増えていくと予想されます。

5.【都道府県別】特定技能外国人の人数と変化

特定技能1号外国人が多い都道府県の上位5つは以下の通りです。

1.愛知県22,733人8.0%
2.大阪府18,681人6.5%
3.東京都18,480人6.5%
4.埼玉県18,183人6.4%
5.千葉県17,578人6.1%

上記5つの都道府県で、特定技能外国人全体の約3割を占めています。

介護・外食などは都市部に需要があるため、東京都・大阪府をはじめとした大都市に特定技能外国人が集まりますが、工業製品製造業分野・飲食料品製造業分野など工場での勤務が多い分野は、愛知県・茨城県などの大都市近郊に集まります。

6.特定技能受け入れ時の企業のポイント

特定技能ビザは単純労働を含む幅広い業務に従事できる外国人を採用できる在留資格ですが、他の就労系ビザにはない、企業側のポイントがあります。

それは、特定技能1号外国人に対して自社支援、または登録支援機関による支援をする必要があることです。

6-1.基本的に自社支援の必要がある

受入れ機関は、法務省令に定める基準に適合する支援計画を作成し、それに従い、1号特定技能外国人に対し、日常生活や社会生活を安定的かつ円滑的に行うための支援を実施しなければなりません。

支援計画書は、特定技能外国人の在留資格の申請(在留資格認定証明書交付申請、在留資格変更許可申請など)の際に、入管に提出する必要があります。

具体的な支援内容は以下の通りです。

①事前ガイダンス雇用契約締結後、在留資格認定証明書交付申請前又は在留資格変更許可 申請前に、労働条件・活動内容・入国手続・保証金徴収の有無等について、対面・テレビ電話等で説明
②出入国する際の送迎入国時に空港等と事業所又は住居への送迎
帰国時に空港の保安検査場までの送迎・同行
③住居確保・生活に必要な契約支援連帯保証人になる・社宅を提供する等
銀行口座等の開設・携帯電話やライフラインの契約等を案内・各手続の補助
④生活オリエンテーション円滑に社会生活を営めるよう日本のルールやマナー、公共機関の利用方法や連絡先、災害時の対応等の説明
⑤公的手続き等への同行必要に応じ住居地・社会保障・税などの手続の同行、書類作成の補助
⑥日本語学習の機会の提供日本語教室等の入学案内、日本語学習教材の情報提供等
⑦相談・苦情への対応職場や生活上の相談・苦情等について、外国人が十分に理解することができる言語での対応、内容に応じた必要な助言,指導等
⑧日本人との交流促進自治会等の地域住民との交流の場、地域のお祭りなどの行事の案内や参加の補助等
⑨転職支援(人員整理等の場合)受入れ側の都合により雇用契約を解除する場合の転職先を探す手伝いや、推薦状の作成等に加え、求職活動を行うための有給休暇の付与や必要な行政手続の情報の提供
⑩定期的な相談・行政機関への通報支援責任者等が外国人及びその上司等と定期的(3か月に1回以上)に面談し、労働基準法違反等があれば通報

ただしこのすべての支援を受入れ機関で行うのは難しいでしょう。特に初めて外国人採用を考えている機関にとっては大きなハードルとなってしまいます。

雇用後の定期報告や、必要書類の作成・提出をすべて自社でやろうと思ったら、専属の人間を付けなければならないくらいです。

これらの支援の一部または全部を登録支援機関に委託することが可能です
弊社JJSも登録支援機関サービスを提供しています。

書類の作成から定期報告まで煩雑な業務を経験豊富な行政書士が行います。

また、入社後も継続して日本語学習の機会を提供しており、外国人従業員が職場に馴染めるような支援も行っています。

7.まとめ

2028年に向けて特定技能外国人の受入れ見込数は82万人に設定されており、引き続きすべての分野で特定技能外国人は増加していくと予想されます。

初めての外国人採用を検討している企業の採用ご担当者様はぜひ一度弊社へお問い合わせください。

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この記事を書いた人

株式会社JJSの新規開拓担当。
広島県に在住した経験から国際協力や平和構築に関心を持ち、カンボジアやウズベキスタンでも活動した経験を持つ。
「外国人と日本人が”一緒に働けてよかった”を創る」という当社ミッションの実現を目指し、外国人を採用する企業の新規開拓に取り組む。

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