【2026年更新】特定技能の受け入れ人数 | 建設と介護の上限・受け入れ目標や推移を解説

特定技能外国人の採用を考えている事業所・店舗の採用担当の方は、一事業所で受け入れることができる特定技能外国人の上限が気になるのではないでしょうか。結論から言うと、特定技能では採用できる外国人の人数制限はありません。しかし、「介護」と「建設」では一事業所当たりの受け入れ人数に制限があります。
この記事では分野ごとの、受け入れ人数の上限と、都道府県別の受け入れ人数の現状を解説します。特定技能外国人の採用を検討している方はぜひ最後までお読みください。

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1. 特定技能とは?
特定技能制度とは、国内人材を確保することが困難な産業分野で一定の技能を持つ外国人を受け入れることを目的とする制度です。
2019年4月から受け入れが始まっており、2025年6月末には33万人以上が特定技能外国人として在留しています。
特定技能には1号と2号があります。特定技能2号は1号よりも高度な技能レベルが求められます。
- 特定技能1号
…特定産業分野に関する一定の知識又は経験を必要とする技能に従事する - 特定技能2号
…分野に関する熟練した技能を要する業務に従事する
現在、特定技能外国人を受け入れることができる特定産業分野は16分野あります。

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2. 特定技能 受け入れ人数の推移
特定技能 受け入れ人数の推移
2025年6時点で特定技能外国人数は33万6196人で、過去最高人数を更新しています。

特定技能制度は2019年(平成31年)に開始されました。2020年から2021年はコロナウイルスの影響で特定技能外国人の受け入れができませんでしたが、2022年以降急激に人数を伸ばしています。
2022年以降、毎年7万人以上増加しています。増加の背景として、国内の深刻な人手不足から企業側が積極的に特定技能外国人を募集していることが考えられます。
制度が始まって5年以上経つため、特定技能外国人を雇用する制度や社内環境を整えた企業も増えてきています。
特定技能外国人の受け入れ見込み数
特定技能制度には、国全体での受け入れ見込数(各分野ごとの受け入れ人数の上限)が設定されています。これは、、将来の人手不足を補うために必要と見込まれる人数を、国があらかじめ算出しているものです。
受け入れ見込数は、次の考え方に基づいて計算されています。
まず 将来(5年後)にどの程度の人手不足が発生するかを推計し、そこから国内人材で確保できる人数と業務効率化で削減できる人数を引いた残りを、「外国人(特定技能)で補う必要がある人数」と設定しています。
受入見込数 = 5年後の人手不足数 −(生産性向上+国内人材確保)
分野別の受け入れ見込数
2024年4月、今後5年間(2024年度〜)の特定技能外国人の受け入れ見込数が見直されました。
受け入れ見込数は、以前(令和5年度まで)の約34万人の倍以上の、約82万人に増枠されました。受け入れ人数の増加には、深刻な人手不足と特定技能の対象範囲の拡大が背景にあります。

[出典:出入国管理庁 特定技能制度の受入れ見込数の再設定(令和6年3月29日閣議決定)]
特定技能制度に受け入れ人数の制限はある?
国全体の特定技能外国人受け入れ数には「受け入れ見込数」という上限的な目安があります。ただし、これは法律上の厳密な人数制限ではなく、政策上の計画値です。
3. 「介護」「建設」分野以外は受け入れ人数に上限なし
介護分野および建設分野では、受け入れ機関ごとに、特定技能外国人の受け入れ人数の上限が定められています。
一方で、これら以外の分野については、事業者ごとの受け入れ人数に上限は設けられていません。
この章では、介護・建設分野それぞれの、受け入れ数の上限について解説します。
「介護」分野の受け入れ数の上限
介護分野における特定技能外国人の受け入れ可能人数は、事業所単位でカウントします。上限は原則として、各事業所の「日本人等の常勤介護職員」の総数です

日本人等(常勤介護士)に含まれる外国人
「日本人等」という書き方にある通り、常勤介護職員は必ずしも日本人である必要はありません。
要件を満たせば、外国人介護職員も「日本人等の常勤介護職員」に数えられます。
常勤に含まれる外国人の要件はこちらです。
①介護福祉士国家試験に合格したEPA介護福祉士
②在留資格「介護」により在留する
③永住者や日本人の配偶者など、身分・地位に基く在留資格による
日本人等(常勤介護士)に含まれない外国人
逆に「常勤介護職員」に数えられない外国人はこのような人たちです。
①EPA介護福祉士候補生(介護福祉国家試験にまだ合格していない)
②特定技能1号外国人
EPA介護福祉士候補生は特に注意が必要です。国家資格を取得していない段階では、常勤介護職員に含めることができません。
また、介護分野では特定技能2号は設けられていません。熟達した技術・知識を持つ外国人には、特定技能2号ではなく在留資格「介護」が与えられる制度となっているためです。当然ながら、特定技能1号の外国人は、常勤介護職員の人数にカウントされません。
特定技能外国人が訪問介護に従事可能に
特定技能制度が始まった当初は特定技能外国人の訪問介護は認められていませんでしたが、現在は要件をクリアすれば、特定技能外国人も訪問介護に従事できるようになっています。
訪問介護に従事するための外国人側の要件は3つです。
在留資格「特定技能(介護)を所有している
介護職員初任者研修課程などを修了している
介護事業所などで1年以上の実務経験がある
実は特定技能外国人を訪問介護に従事させるには、企業側が行わなければならないOJT、キャリアアップ計画の作成などもあります。
↓「特定技能外国人の訪問介護」についてはこちらの記事を参考にしてください↓

「建設」分野の受け入れ人数の上限
続いて、建設分野で定められている受け入れ人数の上限について解説します。
「建設」分野の受け入れ数の上限

建設分野では、受け入れ可能な特定技能1号の人数枠について、以下のルールが定められています。
- 受入機関の常勤職員の総数を超えないこと
特定技能1号として受け入れられる外国人の人数は、受入機関(企業)の常勤職員数が上限となります。 - 「常勤職員」のカウントに含まれない人員
上限の基準となる「常勤職員数」には、「特定技能1号外国人」「その他外国人就労者」「技能実習生」は含まれません。
介護分野では事業所単位の常勤職員数の上限でしたが、建設分野では企業全体にいる常勤職員数との比較になる点にご注意ください。
「建設」分野で受け入れ人数に上限を定める理由
建設分野において受け入れ企業ごとに上限が定めれている理由として、国は以下の3つを挙げています。
①工事によって、建設技能者の就労場所が変わるため、現場ごとの就労管理が必要になる
②季節や工事受注状況によって、仕事の報酬が変動する可能性がある
③特に外国人に対しては適正な就労環境確保への配慮が必要である
特建設分野では、工事ごとに就労現場が頻繁に変わるため、事業所単位で受入人数を管理することが難しいという特徴があります。
さらに、支援が必要な1号特定技能外国人を適切に管理・指導し、計画的に育成していくには、監督やフォローを担う一定数の常勤職員を配置することが求められます。
また、季節や受注状況によって仕事量や報酬が変動しやすく、過度に多く雇用すると十分な仕事や報酬を確保できないおそれがあります。特定技能外国人に安定した就労環境を提供するために、受け入れ企業ごとの上限が定められているのです。
[出典:特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領 -介護分野の基準について- ]
[出典:出入国在留管理庁「特定技能制度の受入れ見込数の再設定(令和6年3月29日閣議決定)」]
[出典:一般社団法人 建設技能人材機構「外国人受入れマニュアル」]
3. 特定技能受入れ人数の現状
現状の分野別・国別・都道府県別の特定技能受入人数の現状について解説します。
3-1. 分野別の受け入れ人数

最も多いのは飲食料品製造業分野です。もともと技能実習生やアルバイトで働いていた分野で、そこから特定技能に移行するケースも多いです。都市部、地方ともに工場の数が多いことから就職口が豊富であることに加え、定型的な作業が主なため外国人労働者にも人気があります。
続いて、最新の2025年6月の速報では、半年前に比べて介護が1万人増で全体の2位となっています。
また、新型コロナウイルスの営業自粛の反動で人手不足が加速してることから、外食業の割合も増加してきています。
「その他」に含まれている分野の受け入れ人数は以下の通りです。
| 漁船・船用工業 | 10,645人 |
| ビルクリーニング | 7,418人 |
| 漁業 | 3,842人 |
| 自動車整備 | 3,747人 |
| 航空 | 1,818人 |
| 宿泊 | 1,265人 |
| 鉄道 | 21人 |
| 自動車運送業 | 10人 |
| 木材産業 | 2人 |
| 林業 | 1人 |
鉄道・自動車運送業・木材産業・林業は2024年3月に特定技能の対象分野に追加されました。そのため現状では特定技能外国人は少ないですが、今後増加していくと見込まれます。
3-1. 国別

特定技能制度が始まった当初からベトナム人が大きな割合を占めていますが、それは制度が始まって6年経つ今も同じです。これも技能実習からの移行組のもとになっている技能実習生のなかでベトナム国籍者の割合が最も高いため、当然の結果ともいえるでしょう。現在でもベトナム人は半年で15,000人程度人数を増やしています。
しかし、ベトナム人の割合は2024年6月までは半分以上だったのが、2024年12月末時点で半数を切りました。つまり、ベトナム人が全体に占める割合は少しずつ減少しているのです。
その他の国では、インドネシア(69,537人)、ミャンマー(35,640人)、フィリピン(32,518人)が多く、さらに中国、ネパール、カンボジア、タイなど、東南アジアと南アジアの国々がほとんどを占めています。
特にミャンマー人とネパール人が近年急増しています。
ベトナム人の割合が少しずつ減って、それ以外の国籍の割合が増えていくでしょう。
各国の特徴について知りたい方は、各国の特徴をまとめた 外国人理解ブック をご活用ください。
3-3. 都道府県別
都道府県別に特定技能外国人数を見ると、1位は東京ではなく愛知県です。
愛知県は元々在留外国人が多く、東京に続いて全国2位です。さらに製造業の工場が数多く存在するため、特定技能外国人が働ける就職先が多いため、特定技能外国人が増えています。
愛知県に続いて、東京都(22,605人)、大阪府(22,465人)、埼玉県(21,654人)と続きます。
分野別で飲食料品製造業、工業製品製造業に従事する人数が多いことから、都市部に住む特定技能外国人が多いです。また、近年増えて生きている外食業に従事する特定技能外国人も、都市部で生活しているでしょう。
今後も引き続き介護、建設業が伸びていくことが予想でき、そうすると都市部だけでなく地方にも特定技能外国人が増加するでしょう。
[出典;出入国在留管理庁「特定技能制度運用状況(平成31年4月~令和7年6月末現在)(速報値)」]
6.特定技能受け入れ時の企業のポイント
特定技能ビザは単純労働を含む幅広い業務に従事できる外国人を採用できる在留資格ですが、他の就労系ビザにはない、企業側のポイントがあります。
それは、特定技能1号外国人に対して自社支援、または登録支援機関による支援をする必要があることです。
6-1.基本的に支援の必要がある
受入れ機関は、法務省令に定める基準に適合する支援計画を作成し、それに従い、1号特定技能外国人に対し、日常生活や社会生活を安定的かつ円滑的に行うための支援を実施しなければなりません。
支援計画書は、特定技能外国人の在留資格の申請(在留資格認定証明書交付申請、在留資格変更許可申請など)の際に、入管に提出する必要があります。
具体的な支援内容は以下の通りです。
| ①事前ガイダンス | 雇用契約締結後、在留資格認定証明書交付申請前又は在留資格変更許可 申請前に、労働条件・活動内容・入国手続・保証金徴収の有無等について、対面・テレビ電話等で説明 |
| ②出入国する際の送迎 | 入国時に空港等と事業所又は住居への送迎 帰国時に空港の保安検査場までの送迎・同行 |
| ③住居確保・生活に必要な契約支援 | 連帯保証人になる・社宅を提供する等 銀行口座等の開設・携帯電話やライフラインの契約等を案内・各手続の補助 |
| ④生活オリエンテーション | 円滑に社会生活を営めるよう日本のルールやマナー、公共機関の利用方法や連絡先、災害時の対応等の説明 |
| ⑤公的手続き等への同行 | 必要に応じ住居地・社会保障・税などの手続の同行、書類作成の補助 |
| ⑥日本語学習の機会の提供 | 日本語教室等の入学案内、日本語学習教材の情報提供等 |
| ⑦相談・苦情への対応 | 職場や生活上の相談・苦情等について、外国人が十分に理解することができる言語での対応、内容に応じた必要な助言,指導等 |
| ⑧日本人との交流促進 | 自治会等の地域住民との交流の場、地域のお祭りなどの行事の案内や参加の補助等 |
| ⑨転職支援(人員整理等の場合) | 受入れ側の都合により雇用契約を解除する場合の転職先を探す手伝いや、推薦状の作成等に加え、求職活動を行うための有給休暇の付与や必要な行政手続の情報の提供 |
| ⑩定期的な相談・行政機関への通報 | 支援責任者等が外国人及びその上司等と定期的(3か月に1回以上)に面談し、労働基準法違反等があれば通報 |
ただしこのすべての支援を受入れ機関で行うのは難しいでしょう。特に初めて外国人採用を考えている機関にとっては大きなハードルとなってしまいます。
雇用後の定期報告や、必要書類の作成・提出をすべて自社でやろうと思ったら、専属の人間を付けなければならないくらいです。
これらの支援の一部または全部を登録支援機関に委託することが可能です。
弊社JJSも登録支援機関サービスを提供しています。
書類の作成から定期報告まで煩雑な業務を経験豊富な行政書士が行います。
また、入社後も継続して日本語学習の機会を提供しており、外国人従業員が職場に馴染めるような支援も行っています。
7.まとめ
2028年に向けて特定技能外国人の受入れ見込数は82万人に設定されており、引き続きすべての分野で特定技能外国人は増加していくと予想されます。
初めての外国人採用を検討している企業の採用ご担当者様はぜひ一度弊社へお問い合わせください。

