在留カードはいつから更新できる?オンライン申請や必要書類まで徹底解説!
在留カードの一番下には在留カードの有効期限、つまりその在留カードを持つ外国人の在留期限が書かれています。外国人が在留期限を超えて日本に滞在することはもちろん、在留期限を超えて日本に滞在する外国人を雇用する企業も不法就労助長罪で罰せられる可能性があります。
この記事では、在留カードの更新期間、更新方法、必要書類について解説します。外国人を雇用する企業の方は更新忘れのないように、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
在留カードを更新するのは必要書類を集めたり、企業様の負担が大きいと思います
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【必見】在留カードの更新はオンラインでも可能!
あまり知られていませんが、在留期間更新許可申請はオンラインですべての手続きが可能です!窓口と違い、受付時間は365日24時間であるため、時間や場所に縛られずに手軽に更新手続きができます。
オンライン申請ができる在留資格・申請できる人
在留カード更新などのオンライン上の手続きには「在留申請オンラインシステム」を利用します。このシステムの利用にはマイナンバーカードが必要です。マイナンバーカードを持っていない外国人を雇用している場合は従来通り、入管の窓口での更新となります。
対象となる在留資格
「外交」「短期滞在」を除くすべての在留資格
在留資格オンライン申請システムで申請できる人
- 所属機関の職員の方(注1)
※技能実習(団体監理型)の場合は、監理団体の職員の方。 - 弁護士・行政書士の方(注2)
- 外国人の円滑な受入れを図ることを目的とする公益法人の職員の方(注2)
- 登録支援機関の職員の方(注2)
- 外国人本人
- 法定代理人
- 親族(配偶者、子、父又は母)(注3)
(注1)所属機関の職員の方は、申請等取次者としての承認を受けている又は承認要件を満たす必要
があります。
(注2)地方出入国在留管理局において、申請等取次者として承認を受けている必要があります。
(注3)原則、申請人が16歳未満の場合又は疾病その他の事由により自ら申請できない場合に限り
申請できます。
オンライン申請を行うのは主に、外国人本人を雇用している企業の職員や、外国人本人から依頼を受けた弁護士・行政書士の方です。
後述の通り、外国人本人がオンライン申請をする場合は所属機関等作成用の申請書及び補助用紙も提出する必要があります。
オンライン申請の流れ
オンライン申請は大きく以下の3つの流れがあります。
Step.1 在留申請オンラインシステムに利用者情報登録をする
Step.2 在留カード更新のため、申請情報を入力し、必要書類と顔写真を添付する
Step.3 メールで結果を受領、郵送などで新しい在留カードを受け取る
また、オンライン申請をする前にこれらのものを準備する必要があります。
- マイナンバーカード
ー署名用電子証明書と利用者証明用電子証明書が必要 - パソコン
ーブラウザは「Google Chromeバージョン72」を利用できるもの - ICカードリーダライタ
ーマイナンバーカードを読み取るために使用 - JPKIクライアントソフト
ー公的個人認証サービスポータルサイトから、Windows版「利用者クライアントソフト(Edge/Chromeブラウザ利用版)」のChrome拡張機能をダウンロードする
各ステップの具体的な手続き方法は、こちらを参考にしてください。
1. 在留カードはいつから更新できる?申請期間は?
ここからはオンラインによる申請だけでなく、オンラインで申請する場合と入管の窓口で申請する場合の共通事項について解説します。
在留カードそのものについてはこちらの記事で解説しています。
1-1.在留カード更新の申請期間
6カ月以上の在留期間を持つ在留カードの更新の申請は、在留期間満了日の約3か月前から更新申請が可能です。
ただし、入院や長期の出張など特別な事情がある場合はそれ以前から申請できる場合があります。
1-2.手数料
手数料は4000円です。
手数料納付書に収入印紙を貼って納付します。
1-3.申請者
在留期間更新許可申請ができるのは
- 申請人本人(日本での滞在を希望している外国人本人)
- 代理人、申請人本人の法定代理人
- 取次者
です。
外国人が所属する機関の職員は、入管から申請等取次者としての承認を受けている人に限り「取次者」に含まれます。申請取次者として承認されていない場合は、原則として外国人本人が申請者となります。
外国人本人が病気やその他の理由があって自分で申請できない場合は、外国人の親族や同居人も申請することができます。詳しくはこちらをお読みください。
1-4.永住者(高度専門職2号を含む)も在留カードの更新は必須
在留資格「永住者」「高度専門職2号」を持つ外国人には在留期限はありません。しかし、在留カードの更新は必要です。
在留カードの期限は他の在留資格の方と同じように、在留カードの一番下に記載されています。
在留期限がないため更新をついうっかり忘れてしまいがちですが、更新期限を過ぎてしまうと、有効な在留カードの常時携帯義務に反してしまい。1年以下の懲役又は20万円以下の罰金が科されてしまいます。
永住者であっても、企業の方は在留カードの更新期限を把握しておくといいでしょう。
2.在留カードを更新する際の必要書類
在留カードの更新は、申請から受理までに通常2週間から1か月程度かかります。さらに申請前の書類の準備にも約1か月かかる場合があります。在留期間更新許可申請は、在留カード満了日の3か月以上前を目安に準備し始めましょう。
申請に必要な書類は在留資格によって異なります。この記事では就労系在留資格である「特定技能」・「技術・人文知識・国際業務」・「技能実習」を取り上げます。その他の在留資格についてはこちらを参考にしてください。
2-1.「特定技能」の場合
「申請人に関する必要書類」の留意事項についてはこちらも併せてご確認ください。
「所属機関に関する必要書類」は、例として「法人の場合」を記載しています。「個人事業主の場合」や上場企業、保険業を営む相互会社などは異なる書類を準備する必要があります。詳しくはこちらを参考にしてください。
【共通書類】
- 在留資格変更許可申請書 1通
- 写真 1葉
- 申請人のパスポート及び在留カード 提示
【特定技能にのみ必要な書類】
(1)申請人に関する必要書類
- 特定技能外国人の報酬に関する説明書
- 特定技能雇用契約書の写し
- 申請人の個人住民税の課税(又は納税)証明書
- 申請人の国民健康保険被保険者証の写し
- 申請人の国民年金保険料領収証書の写し
(2)所属機関に関する必要書類 例)法人の場合
- 特定技能所属機関概要書
- 登記事項証明書
- 業務執行に関与する役員の住民票の写し
- 特定技能所属機関の役員に関する誓約書
(注)特定技能外国人の受入れに関する業務執行に関与しない役員がいる場合のみ - 労働保険概算・増加概算・確定保険料申告書(事業主控)の写し及び申告書に対応する領収証書(口座振替結果通知ハガキ)の写し直近2年分
(注)労働保険事務組合に事務委託していない場合 - 労働保険事務組合が発行した直近2年分の労働保険料等納入通知書の写し及び通知書に対応する領収証書(口座振替結果通知ハガキ)の写し
(注)労働保険事務組合に事務委託している場合 - 社会保険料納入状況回答票又は健康保険・厚生年金保険料領収証書の写し
- 税務署発行の納税証明書
- 法人住民税の市町村発行の納税証明書
(注)直近2年度分が必要 - 公的義務履行に関する説明書
(3)分野に関する必要書類
- 全分野(建設・農業・漁業除く)が提出する書類
- 農業分野
- 漁業分野
※建設分野は「(3)分野に関する必要書類」を提出する必要はありません。
特定技能の場合の更新についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
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2-2. 「技術・人文知識・国際業務」の場合
在留資格「技術・人文知識・国際業務」の更新申請をするときの必要書類は、外国人が所属する会社の規模等によって異なります。カテゴリーは4つに分かれていて、カテゴリー1には事業経営の安定性に問題が少ない上場企業などが含まれていて、数字が大きくなるにつれて新規開業した企業になります。
カテゴリー1,2の方が提出しなければならない書類は少なく、逆にカテゴリー3,4は提出しなければならない書類が多いです。
カテゴリーについて詳しくはこちらを参考にしてください。
【共通書類】
- 在留資格変更許可申請書 1通
- 写真 1葉
- 申請人のパスポート及び在留カード 提示
【技術・人文知識・国際業務にのみ必要な書類】
- カテゴリーに属することを証明する文書
(提出可能な書類がない場合はカテゴリー4に該当します。) - 住民税の課税(又は非課税)証明書 1通
※カテゴリー3,4の場合 - 派遣契約に基づいて就労する場合は、派遣先での活動内容を明らかにする資料
(労働条件通知書(雇用契約書)等の写し)
(注) カテゴリー3又は4の企業等に転職し、初回の更新許可申請の場合は、以下の資料も併せて提出する必要があります。 - 活動内容等を明らかにする市長
(労働条件明示書等) - 登記事項証明書
- 事業内容を明らかにする資料
- 直近年度の決算文書の写し
- 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を提出できない理由を明らかにする次のいずれかの資料
技術・人文知識・国際業務の更新についてはこちらの資料で詳しく解説しています
技術・人文知識・国際業務に関してはこちらの記事で詳しく解説しています。
2-3.「技能実習」の場合
【共通書類】
- 在留資格変更許可申請書 1通
- 写真 1葉
- 申請人のパスポート及び在留カード 提示
【技能実習にのみ必要な書類】
- 住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書(1年間の総所得及び納税状況が記載されたもの) 各1通
技能実習に関してはこちらの記事で詳しく解説しています。
3.在留カードを更新する際の手続きの流れ
在留カードを更新するためには、出入国在留管理庁に在留期間更新許可申請を出します。大きく3ステップあります。
Step.1 申請書類の作成
Step.2 窓口・オンラインで申請
Step.3 出入国在留管理局の審査
それぞれ詳しく説明します。
オンラインでの申請方法については「1. 在留カードの更新はオンラインでも可能!」も参考にしてください。
特定技能の更新はJJSがサポートします!
「3. 在留カードを更新する際の必要書類」に載っている資料をすべて手元に準備します。資料の抜け漏れがないようにチェックシート(例として「技術・人文知識・国際業務」のもの)で確認するといいでしょう。
「特定技能」「技術・人文知識・国際業務」などの就労ビザの更新は必要書類が多く、発行に時間がかかる書類もあります。課税証明書など役所に行って発行を依頼するものは特に時間がかかります。余裕を持つために、およそ在留期間が切れる2か月前から書類を準備し始めたほうがいいでしょう。
窓口で申請する場合、申請人の居住地を管理する地方出入国管理局から申請します。
東京都在住の場合 | 東京出入国在留管理局(東京都港区) |
神奈川県在住の場合 | 東京出入国在留管理局 横浜支局(横浜市金沢区)他 |
大阪府在住の場合 | 大阪出入国在留管理局(大阪市住之江区) |
出入国在留管理局は非常に混雑しています。申請に行くときは時間に余裕を持って行くといいでしょう。
また、「在留申請オンラインシステム」からのオンライン申請も可能になりましたが、システム利用のための申し込み手続きに1~2か月かかる場合があります。こちらも在留カードの期限が切れる約3か月前から準備しておきましょう。
在留資格 | 更新申請審査所要時間(通知までの日数) |
特定技能1号 | 40.5日 |
特定技能2号 | 30.5日 |
技術・人文知識・国際業務 | 32.7日 |
技能実習1号 | 27日 |
審査の所要時間は在留資格によって異なりますが、平均して約1か月かかります。「特定技能」「技術・人文知識・国際業務」は平均より長く、2か月ほどかかる場合もあります。
4. 在留カードの期限が切れてしまった場合
4-1. 更新手続きの審査中に在留カードの期限が切れてしまった場合
在留カードの更新申請後、出入国在留管理局による審査中にカードの期限が切れてしまった場合でも在留の「特例期間」として在留が認められます。期限は在留カードの期限の満了日から2か月間です。
この場合、在留カードの裏面の「在留期間更新等許可申請欄」に申請中であることが書かれています。
この期間に在留カードが有効であるか確認する場合であっても、通常と同じように「在留カード等番号失効情報照会」を利用してください。在留カードの期限が過ぎた後でも「更新申請中」の記載が残っています。
4-2.在留カードの更新を怠った場合
在留カードの更新を故意、または過失で怠った場合には、外国人本人は不法滞在で罰せられ、雇用している企業も不法就労助長罪で罪が課されてしまいます。
◎不法就労助長罪(入管法 第73条の2)
- 外国人を不法就労させる行為
- 外国人に不法就労活動をさせるために、自己の支配下に置く行為
- ①や②をあっ旋する行為 以上の行為を行った個人、または企業は、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、または併科が課せられる。
更新期間を過ぎてしまった場合は、なるべく早く最寄りの出入国在留管理局に出頭しなければなりません。在留期限から2か月以内であれば追加書類を出せば更新できる可能性があります。
【在留カードの更新期間を過ぎてしまった場合の提出書類(就労系ビザの場合)】
- 在留期間更新許可申請に必要な書類一式
- 在職証明書
- 所属する企業・団体から発行された継続雇用を説明した文書
- 在留期間内に更新できなかった理由書
4-3.在留カードを紛失してしまった時は?
在留カードを紛失した場合は、14日以内に再交付申請をしなければなりません。これは「在留カードの紛失を知った日」から14日以内です。
在留カードは常時携帯することが必要で、警察官等から提示を求められた場合には提示しなければなりません。在留カードを携帯していなかった場合は20万円以下の罰金、提示に応じなかった場合は1年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処せられることがあります。
紛失に気づいてから14日以内に再交付申請をすれば、これらの罰則は課されません。
外国人を雇用している企業の方は、在留カードを紛失した場合はすぐに職員に報告するように伝えなければなりません。
在留カードの再発行手続きについてはこちらの記事で解説しています。参考にしてください。
出典:出入国在留管理庁「特例期間とは?」
出入国在留管理庁「Answer Q1~Q79」
5.よくある質問
最後に、在留カード更新についてのよくある質問にお答えします。こちらにない質問がある場合は、当スクールへご連絡ください。
申請人本人ではなく、代理人や申請取次者が申請に来る場合は、代理人や取次者の身分証明書や委任状が必要になります。
詳しくはこちらをお読みください。
出典:出入国在留管理庁「提出写真の規格」
出入国在留管理庁「在留カードの有効期間の更新申請」
7.まとめ
在留カードの更新は外国人本人だけでなく、外国人を採用している企業にとっても重大な手続きの一つです。必ず在留期限の満了日以前に申請するようにしましょう。
手続きについて不明な点がございましたら、当スクールへご相談ください。外国人の在留に関する手続きについて知識・経験ともに豊富なスタッフが対応いたします。