【意外と簡単!】外国人が日本で運転免許証を取得する方法3つ

執筆者:Divership編集部|外国人雇用担当部門

特定技能に自動車運送業が追加されたこともあり、外国人はどのように運転免許を取得するのか疑問に思っている方も多いと思います。

外国人でも、海外の運転免許証を

  1. 日本の運転免許証に切り替える 
  2. 国際運転免許証を使用する 
  3. 日本人と同様に教習所に通って取得する

という3つの方法で意外と簡単に日本で運転することができます。

JapanJobSchoolでは特定技能外国人の人材紹介とその後の支援を行っています
特定技能自動車運送業で外国人採用をお考えの方はぜひ

目次

1.日本で運転免許を取得する方法3つ 

外国人従業員が業務中にも車を運転できるメリットは大きいです。特定技能「建設」など現場が業務によって異なる分野では、業務用の荷物の運搬を任せることができます。また特定技能に新しく自動車運送業が追加されることもあり、外国人の免許取得はさらに重要になってきます。

外国人が日本の運転免許証を取得するために必ずしも日本人と同じように教習所に通って学科・技能試験を受ける必要はありません。自国で取得した運転免許を日本の運転免許に切り替えたり、国際免許を使用することもできます

〈日本で運転免許証を取得する方法〉

  • 海外の運転免許証を日本の運転免許証に切り替える
  • 国際運転免許証を使用する
  • 日本人と同様に教習所に通って取得する

それぞれ詳しく解説します。

2.【方法①】海外の運転免許証を日本の運転免許証に切り替える

最も手続きが簡単なのが、海外の運転免許証を日本の運転免許証に切り替えることです。特に国際免許が発給できない国出身の外国人従業員の多くはこの方法を使うといいでしょう。

現在運転免許切り替えの手続きに訪れる人が多く、試験の受験までに時間がかかる場合があります。

2-1.切り替えるには試験に合格する必要がある

外国の運転免許を日本のものに切り替えるためには4つの試験に合格しなければなりません。

① 書類審査   申請書類の審査と聞き取り審査を行います。聞き取り審査では海外で運転免許証を取得したときの実技試験の内容など詳しく聞かれるので、日本語が話せない場合は通訳が必要です
② 適性検査視力検査などです。
③ 学科試験事前予約が必要な場合がほとんどです。多言語での受験が可能です。対応言語は免許センターによって異なります。 標識や交通ルールについての基礎知識を確認します。全10問で○×形式で出題されます。
④ 技能試験事前予約が必要な場合がほとんどです。 一時停止や安全確認の方法などが確認されます。100点満点からの原点方式で70点以上で合格です。
  

外国免許の有効期間内にすべての試験に合格する必要があります。

2-2.試験が免除される国・地域

国・地域によっては学科試験・技能試験が免除される場合があります。雇用している外国人従業員が当該地域に当てはまるかはこちらからも確認できます。

学科試験・技能試験が免除される国・地域等
アイスランド、アイルランド、イギリス、イタリア、オーストラリア、オーストリア、オランダ、カナダ、韓国、ギリシャ、スイス、スウェ-デン、スペイン、スロベニア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ニュージーランド、ノルウェ-、ハンガリー、フィンランド、フランス、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、モナコ、ルクセンブルク、台湾   アメリカ合衆国(オハイオ州、オレゴン州、コロラド州、バージニア州、ハワイ州、メリーランド州及びワシントン州に限る)
技能試験が免除される国・地域等
アメリカ合衆国(インディアナ州に限る。)

我々JapanJobSchoolでは特定技能自動車運送業の人材紹介と支援も対応
いち早く自動車運送業希望の外国人をご紹介するために事前予約を承っています

2-3.受験資格

免許切り替えのための試験の受験資格は以下の通りです。

免許切り替えのための試験の受験資格

  • 18歳以上である(普通二輪は16歳以上、中型免許は20歳以上、大型免許は21歳以上)
  • 視力が両眼で0.7以上、一眼でそれぞれ0.3以上である。(普通、二輪免許の場合)
  • 現在有効な外国免許証を持っている
  • 外国免許の取得後、当該国に通算3か月以上の滞在期間がある(パスポート等で確認します)

代理人による申請は認められていません。必ず免許切り替えをする本人が免許センターに行くようにしてください。

2-4.必要な書類

こちらは東京都内の免許センターで切り替える場合の必要書類です。都道府県によっては追加で書類が必要になる場合もあるため、詳しくは各都道府県のHPをご確認ください。

必要書類

  • 申請書
  • 病気の症状等についての「質問票」
  • 申請用写真1枚(3.0×2.4cm、申請前6カ月以内に撮影したもの、無帽、正面、無背景で胸から上が写っているもの)
  • 本籍記載の住民票の写し(住民基本台帳法の適用を受けない方は旅券等)
  • 健康保険の被保険者証、マイナンバーカード、在留カード等の提示
  • 外国等の行政庁等の免許に係る免許証
  • 外国免許証の日本語による翻訳文(当該国の駐日大使館、日本自動車連盟、ドイツ自動車連盟、ジップラス株式会社等が作成したもの)
  • 外国の運転免許を取得後、当該外国等に通算して3か月間以上滞在していたことが確認できる書類(出入国の証印のあるパスポート等)
  • 手数料(普通免許の場合、申請料2550円・交付手数料2050円・併記手数料200円)

出典:警察庁「外国の運転免許をお持ちの方」

3.【方法②】国際免許証を保持している場合

国際免許証を保持している場合は、特別な手続きを踏むことなく日本で運転することができます。ただし国際免許が有効な期間には限りがあるため、注意が必要です。

有効期間は日本入国日から最大1年間(再入国した場合は、再入国日から1年間)

3-1.「ジュネーブ交通条約」の場合

道路交通に関する条約(1949年9月19日ジュネーヴ条約)に基づき外国で発給された国際免許証(International Driving Permit)を持っていれば日本でも運転できます。

3-2.「ウィーン交通条約」の場合

日本はウィーン条約には加盟していません。そのためウィーン条約に基づく国際免許証は日本国内では有効ではないので日本において効力は持ちません。

[出典:JAF「日本で運転するための制度について」]

4.【方法③】日本で1から運転免許証を取得する場合

外国人が日本で1から運転免許証を取得するためには、日本人と同様自動車教習所に通う必要があります。日本人の90%以上の人が警察から指定を受けた指定教習所を利用しています。

指定教習所で学科試験・技能試験を受けて合格した人は、免許センターでの技能試験が免除されます。

適性検査※指定教習所にて
【第一段階】学科教習・技能教習・みきわめ
仮免試験(学科試験・修了検定(技能))
仮免許交付
【第二段階】学科教習・技能教習・みきわめ
卒業検定(技能)
卒業証明書交付
本免許取得試験(適性試験・学科試験) ※自身の住民票がある免許センターにて
運転免許証交付

免許センターに通い始めてから運転免許証を交付されるまでの期間は合宿の場合約2~3週間通学の場合1か月~半年ほどです。

また教習所に通うのにかかる金額は25~40万円程度です。地域や時期によって大きく変動します。

学科講習や技能講習をすべて英語で対応している教習所は多くありません。特に学科講習で勉強する内容には専門的な日本語も出てくるため、外国人が教習所に通うのなら英語で対応してくれる教習所をおすすめします。

教習所に通うと費用と時間もかかるため、可能であれば、雇用している外国人に自国で免許を取得してもらい、その免許を日本で切り替えるほうが外国人本人、企業の双方の負担が少なくなります。

我々JapanJobSchoolでは特定技能自動車運送業の人材紹介と支援も対応
いち早く自動車運送業希望の外国人をご紹介するために事前予約を承っています

5.運転免許を更新するときは?

外国人が日本の免許を取得した場合にも定期的に更新が必要となります。

5-1.更新の時期

免許更新の時期は、有効期限満了日直前の誕生日の前後1か月です。

ただし運転免許の有効期間の最後の日が日曜日・祝日・年末年始(12/29~1/3)の場合、その翌日の平日が有効期間の最終日となります。

運転免許証の更新時期になると「運転免許証更新連絡書」というハガキが届きます。入院などやむを得ない事情で更新期間に更新ができない場合は、更新期間前に更新することも可能です。

更新の頻度は一般には5年です。免許取得後5年後未満の人・違反運転者は3年に一度の更新になります。

5-2.更新に必要なもの

外国人が免許更新するときに必要なものは、基本的には日本人が免許更新をするときと同じです。追加で在留資格を確認できる書類(在留カード、特別永住者証明書、パスポート等)が必要となります

〈運転免許証更新手続きをするすべての人に必要なもの〉

  • 在留資格を確認できる書類(在留カード、特別永住者証明書、パスポート等)
  • 現在の運転免許証
  • 免許証更新連絡所(ハガキ)
  • 証明用写真(縦3.0×横2.4cm)
  • IC免許証用4桁の数字2組

〈場合によって必要なもの〉

  • 眼鏡、補聴器(視力・聴力に不安がある場合)
  • 本籍記載の住民票抄本(氏名・住所を変更した場合)
  • やむを得ない事由を証明する書類(更新期間前に更新を行う場合)

免許更新に必要なものは各都道府県で多少異なる場合があります。正確な情報は各都道府県の警察のHPから確認してください。

[出典:警視庁「運転免許試験場での更新手続」]

6.よくある質問

運転免許証における外国人の名前の表記はどうなりますか?

運転免許証に記載される名前は戸籍上の氏名(在留カードや特別永住者証明書に記載されている氏名)ですが、氏名の横にかっこ書きで旧姓や通称名を併記することができます

併記できるのは公的な書類で確認できる旧姓や通称のみです

【大阪府の場合】

すでに持っている免許証に旧姓を併記する場合には手数料が発生する場合があります。手数料の有無や値段は各都道府県の警察にお問い合わせください。

外国人が無免許運転した場合の処罰はどうなりますか?

有効な日本の免許証や国際免許証なしに運転した場合は刑事罰の処罰の対象となります。

無免許運転の罰則は「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。

無免許で運転し事故を起こした場合には、さらに厳しい罰則が科されます。

「少しだけなら」、「友人の車なら」という軽い気持ちで無免許運転をしてしまう外国人は少なくありません。外国人従業員には無免許運転を絶対にしないように採用前から伝えなければなりません。

また、免許を携帯していない状態で運転をしていると「免許不携帯」の罰則を受けてしまいます。財布の中に入れておくなど運転免許証を常に携帯するような対策が必要です。

[出典:大阪府警察「運転免許証への旧姓併記について」]

7.まとめ

外国人従業員が車を運転できると、外国人従業員の生活の質が上がったり、仕事の幅が広がったりなどメリットが大きいです。自社の外国人従業員の状況に合わせた方法で免許取得を勧めてみてください。

外国人の免許取得についてご不明な点がございましたら、ぜひ当社へお問い合わせください。

  • URLをコピーしました!
外国人専門
日本語・コミュニケーションスクール
スクールの卒業生を採用できます

日本語だけでなく、日本人と良好な人間関係を築くコミュニケーションを教えるスクールで学んだ生徒を採用できます。定着率の高い人材採用なら、今まで1000名以上の紹介実績のあるJapanJobSchoolにお問合せください!

この記事を書いた人

主に「特定技能」「技術・人文知識・国際業務」「外国人マネジメント」「企業・外国人インタビュー」などの情報をこれから外国人を採用したい企業様向けに発信しています。編集部は外国人の人材紹介と支援を行っているJapanJobSchoolの社員で構成されており、専門家ならではの視点からお届けします。

☆☆☆JapanJobSchool☆☆☆
紹介実績1,500名以上!支援実績250名以上!
主に「特定技能」「技術・人文知識・国際業務」外国人の人材紹介と支援を行っています。また、入社してからのスキルアップのために日本語授業も提供しています。

目次