特定技能で派遣できる職種は?できない場合の解決方法も紹介

執筆者:松本(JapanJobSchool 講師兼就職支援室長)

特定技能での雇用を考えるにあたって、「手続きが煩雑だな」という印象を持たれる方が多いと思います。「もし特定技能の派遣のような形で働いてもらえたら、すごく楽になるのに」。そんなことを考えたことはないでしょうか?

特定技能で派遣が可能なのか?また、その要件とは何かをこちらで解説していきます。

目次

1. 特定技能で派遣可能な職種は農業と漁業のみ

特定技能での派遣について、結論から申し上げますと可能です。ただし、派遣が認められているのは特定技能12業種の中の『農業』と『漁業』の2業種のみとなります。

参考:出入国在留管理庁『特定技能外国人受入れに関する運用要領』

1-1. なぜ農業と漁業だけなのか?

  1. 季節によって作業の繁閑があるため
  2. 同地区であっても、対象となる魚種や産品によってが異なるという特性があるため

他の業種で派遣が認められない理由として、働く外国人の『雇用の安定性』の問題があります。

フルタイムの正社員に比べ、派遣社員としての働き方は安定性がない、とみられてしまいますが、逆に農業と漁業に関しては上記の理由から、派遣をしたほうが安定しているので認められております。

1-2. 介護は派遣できないのか?

介護業のお客様からお問合せが多いので、介護業において派遣ができない理由について触れておきます。

前項で述べたように、介護業には季節による繁閑もそれほどなく、派遣社員として働くには、やはり『雇用の安定性』という観点から、特定技能での派遣は認められておりません。特定技能で雇用をお考えであれば、正社員として雇用していただく必要があります。

また、在留資格『介護』での派遣は認められておりますが、申請時に『派遣先での活動内容を明らかにする資料』が求められるため、あらかじめ派遣先が決まっている必要があります。

参考:出入国在留管理庁 在留資格『介護』

2. 派遣を受け入れる企業の要件

特定技能で外国人を雇用する場合には、働く外国人とその外国人が働く企業に様々な要件が求められますが、派遣の場合はどうでしょうか?働く外国人に求められる条件は変わりませんが、フルタイムの正社員での雇用をしている受入れ企業と派遣社員での雇用をしている受入れ企業ですと、大きく要件が異なってきます。

また、派遣先(実際に外国人が働く企業)と派遣元(外国人が登録している派遣会社等)でも、要件が変わってきますのでご説明していきます。

特定技能について詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。

2-1. 特定技能外国人を派遣社員として受け入れる際の注意点

特定技能で外国人を雇用した場合、制度上、外国人の支援や業種別の協議会の加入が必要になりますが、『派遣先』『派遣元』どちらが行わなければならないといけないか?

こちらは『派遣元』が行わなければならない、とされております。

派遣先に求められる要件

  1. 労働、社会保険及び租税に関する法令の規定を遵守していること。
  2. 過去一年以内に、特定技能外国人が従事することとされている業務と同種の業務に従事していた労働者を離職させていないこと。
  3. 過去一年以内に、当該機関の責めに帰すべき事由により行方不明の外国人を発生させていないこと。
  4. 刑罰法令違反による罰則を受けていないことなど欠格事由に該当しないこと。

参考:法務省『外国人材の受け入れ制度に係るQ&A』

こちらはフルタイムの正社員の雇用をしている企業と変わりありませんが、契約や給料の支払いに対する要件はありません。外国人が雇用契約を結び、実際に給料の支払いが行われるのは『派遣元』になるからです。

派遣元に求められる要件

  1. 漁業・農業文化に係る業務又はこれに関連する業務を行っている個人または団体であること。
  2. 地方公共団体または前記①に掲げる個人又は団体が資本金の過半数を出資していること。
  3. 地方公共団体の職員又は前記①に掲げる個人又は団体若しくはその役員若しくは職員が役員であること、その他地方公共団体又は前記①に掲げる個人又は団体が業務執行に実質的に関与していると認められること。
  4. 外国人が派遣先において従事する業務の属する分野が農業である場合にあっては、国家戦略特別区域法第16条の5第1項に規定する特定機関であること。

参考:法務省『外国人材の受け入れ制度に係るQ&A』

講師|松本

一般的にイメージされる派遣会社のようなところからは特定技能での人材派遣ができません。
JA(農業協同組合)や漁業協同組合をイメージしてもらえるとわかりやすいかもしれません。

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3. 派遣で受け入れできる人数の上限

農業・漁業に派遣できる人数について「1社につき何人まで」のような上限があるわけではないですが、特定技能の業種ごとの受入れ見込数というのが決められています。

2019年に始まった特定技能制度。政府の設定した受入れ見込数は全12業種5年間で34万5,150人。その中で、農業は36,500人、漁業は9,000人が上限となっております。

特定技能在留外国人数
講師|松本

2022年11月末現在 特定技能在留外国人全体で123,679人 
農業15,675人、漁業1,565人が就労をしております。

参考_出入国在留管理庁「特定技能における受入れ見込数の見直し及び制度の改善について」
参考_出入国在留管理庁「外国人材の受入れ及び共生社会実現に向けた取組」

4. 特定技能で派遣ができない職種の解決方法

4-1. 特定技能で派遣できない職種のおさらい

特定技能で派遣できる業種と派遣できない業種
講師|松本

農業と漁業以外の10業種は派遣社員として雇用することができません。

4-2. 特定技能で派遣できない業種でも派遣可能にする方法

特定技能で派遣できない業種はどうやったら人手不足を解消すればいいのか?もちろん日本人の方での雇用がうまくいけばいいのですが、人口の減少が著しい日本ではなかなか難しいと思います。

そこで特定技能以外での派遣で外国人が働ける方法をお伝えします。

在留資格「技術・人文知識・国際業務」での派遣(JJS)

在留資格『技術・人文知識・国際業務』というのは、人手不足を解消するという目的ではなく、どちらかというと海外のすごく優秀なスキルや知識を持った方の力を借りる、といったイメージになります。外国人が専門学校および大学で履修した勉強内容と業務の内容に関連性が求められるため、かなり対象となる数が少なくなってしまいますが、こちらのビザでの派遣は可能です。

該当例としては、機械工学等の技術者、通訳、デザイナー、ホテルのフロント 携帯ショップの販売員、マーケティング業務従事者などが当てはまります。弊社でも特にホテルのフロントや携帯ショップの販売員などに派遣をしておりますが、日本語や英語、その他の言語も話せる方も多いので、重宝されている企業様が多いです。

「技術・人文知識・国際業務」について詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。

参考:出入国在留管理庁「在留資格 技術・人文知識・国際業務」

その他の在留資格での派遣

就労制限のない在留資格「永住者」「定住者」「日本人の配偶者」「永住者の配偶者」などは在留期限の更新はあるものの、日本人と同様の働き方が可能です。

また2019年に新設された「特定活動46号」(上記の技術・人文知識・国際業務より業務の幅は広いですが、日本の大学卒業および日本語能力試験の1級所持が要件になります。該当例 コンビニの店員、タクシーの運転手等)での派遣や、2023年1月現在、ミャンマーの情勢が不安定なため緊急避難措置として就労制限のない「特定活動(1年・就労可)」を取得することができるため、ミャンマー国籍の方に限っては派遣が可能です。

参考:出入国在留管理庁「特定活動」
参考:出入国在留管理庁「本国情勢を踏まえた在留ミャンマー人への緊急避難措置」

5.まとめ

特定技能を含めた「外国人の派遣」について述べさせていただきました。

これから日本の人手不足が加速していくことは明白です。「外国人の派遣」は使い方を間違えなければ人材不足を解消してくれる方法になりえます。ただし、外国人の採用には多岐にわたるビザの知識が必要であり、また、今回記載した要件やルールも今後はどう変わっていくかわかりません。

外国人の雇用は一歩間違えると不法就労になってしまうリスクもあります。ですので、今後『外国人の派遣』での雇用をお考えの際は、弊社のような外国籍スタッフの派遣実績がある派遣会社等を選ぶのが間違いないと思います。気になる点や不明点などございましたら、オンラインで無料相談も行っているのでお気軽にご活用ください。

お待ちしております。

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この記事を書いた人

株式会社JJS(JapanJobSchool)の講師兼就職支援室長
今まで500名以上の外国人を就職に導く。外国人との対話は笑顔とフランクさを信条に、外国人生徒からの人気No1の先生。

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