【最新版】特定技能「介護」分野の試験は?申し込み方法、試験問題、日程について解説!
現在およそ17万人ほどいる特定技能外国人ですが、その中で介護分野は全体の12.7%、21,915人がおり、特定産業分野別では3番目に多いです。国籍別では1位がベトナムで7,092人、2位がインドネシア5,229人、3位ミャンマー2,877人と続いています。
年々増える介護分野で働く外国人ですが、特定技能「介護」で働くためには介護技能評価試験、日本語能力試験、介護日本語評価試験の3つの試験をパスして手続きを踏むことが求められます。
今回は特定技能「介護」の試験の話題を中心に、申込方法や試験の概要、よくある質問などを解説します。
特定技能「介護」外国人はなぜ日本で働こうと思い、どんな思いで働いているのか知っておくと一緒に働くイメージが湧きやすいと思います
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1.特定技能「介護」の申し込み方法
まず最初に解説するのは特定技能「介護」に関する申し込み方法です。申し込みの流れは以下の通りとなります。
- WebでIDを作成する
- 試験の予約をする
- 支払方法を選択する
- 受験票を印刷する
ここからは特定技能「介護」の申し込み方法についてご紹介していきます。
最初に行うのはWebでIDを作成することです。特定技能試験を受けるさいには「プロメトリックID」が必要となります。プロメトリックIDはプロメトリック社が行う試験の受験に必要なIDで、プロメトリック社のシステムを使うため、この名称となっています。
IDの取得はプロメトリック社の「PROMETRIC Specified Skilled Worker Tests」にアクセスし、特定技能「介護」に関連する試験を見つけ出し、そのページの下部にある「ID作成」ボタンをクリックします。注意事項を読み、個人情報に関する同意を行い、メールアドレスやパスワード、受験者情報の登録を済ませればIDの登録が完了するという流れです。
プロメトリックIDを作ったら試験の予約を行います。試験の予約、または日時の変更やキャンセルは試験日の3営業日前の23:59まで可能です。この時間は日本時間となっているので、海外在住の方は注意が必要です。
また営業日のカウントは土日祝日・年末年始休業を除外するため、試験日によってはそこそこ前に予約や変更、キャンセルができなくなるので注意が必要です。また予約の際、日本で受験する場合に限り、顔写真が必要となります。
受験料金は受験する国によって違うため、おおよそいくらぐらいかを事前に確認しましょう。支払い方法に関しては日本だとクレジットカード・デビットカード、PayPay、バウチャーは利用できます。基本的にはクレジットカードやデビットカードなどで決済ができますが、国によっては取り扱うブランドが異なるため、注意が必要です。
バウチャーは受験チケットのようなもので、試験会場で売られており、現金払いで購入できます。どれを選んでも問題はなく、払いやすい方法を選んでいきましょう。
予約が完了した時点で受験票が表示されます。この受験票を印刷すればOKです。あとは受験票を試験当日に持参すれば大丈夫です。
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2.特定技能「介護」の試験概要
ここからは特定技能「介護」の試験概要についてご紹介していきます。
2-1.特定技能「介護」は3つの試験に合格する必要がある
特定技能「介護」を取得するには主に3つの試験に合格する必要があります。3つの試験は以下の通りです。
- 介護技能評価試験
- 国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験N4以上
- 介護日本語評価試験
介護技能評価試験は、介護に関連した学科試験を指します。日本語試験として国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験N4以上のいずれかをクリアした上で、介護日本語評価試験と呼ばれる、介護に関連した言葉や会話などに関する試験をパスしてようやく、特定技能「介護」を手に入れられます。
2-2.【最新情報】2024年試験日程
2024年の特定技能「介護」の試験日程は以下のこちらのサイトから確認できます。
2-3.試験内容・問題
試験内容や問題ですが、ここでご紹介するのは介護技能評価試験と介護日本語評価試験の科目や項目、問題数などについてです。
介護技能評価試験
介護技能評価試験の内容や問題は以下の通りです。
問題数・試験時間 | 全45問(学科試験40問・実技試験5問)・60分 |
試験科目 | 介護の基本→10問こころとからだのしくみ→6問コミュニケーション技術→4問生活支援技術→20問判断等試験等の形式による実技試験課題→5問 |
実施方法 | コンピューター・ベースド・テスティング(CBT)方式 |
介護技能評価試験は全部で45問、60分間で行われます。学科は40問、実技は5問と時間配分には注意が必要です。基本的な問題よりも生活支援技術に関する問題が多いのでその点を気を付ける必要があります。
介護日本語評価試験
介護日本語評価試験の内容や問題は以下の通りです。
問題数・試験時間 | 全15問・30分 |
試験科目 | 介護のことば→5問介護の会話・声かけ→5問介護の文書→5問 |
実施方法 | コンピューター・ベースド・テスティング(CBT)方式 |
介護日本語評価試験は全部で15問、時間は30分と時間の余裕ぶりという点では介護日本語評価試験の方が1問あたりの余裕は出やすいと言えるでしょう。3分野で1分野5問ずつとバランスもいいため、まんべんなく勉強していくことが求められます。
ちなみに、特定技能「介護」の資格を得るにあたり、以下の人物はこれらの試験が免除されます。
- 介護職種の第2号技能実習を良好に修了した人
- 介護福祉士養成施設を修了した人
- EPA介護福祉士候補者としての在留期間を満了した人
上記に該当しない方が技能試験などを受けることになります。
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2-4.受験資格
特定技能「介護」の受験資格は以下の通りです。
- 17歳以上(インドネシア国籍は18歳以上)
- 日本国内での試験においては、在留資格を持つ17歳以上の人物
受験資格は基本的に年齢の要件のみとなっています。ですので、所定の年齢をクリアしていれば誰でも受けることができます。
2-5.受験料
受験料ですが、介護技能評価試験と介護日本語評価試験共に1,000円となっています。
2-6.学習テキスト
介護技能評価試験と介護日本語評価試験のテキストに関しては、公益社団法人日本介護福祉士会が作成した学習テキストの活用がおすすめです。※
※:公益社団法人日本介護福祉士会「介護の特定技能評価試験学習テキスト~介護技能・介護の日本語~」
公益社団法人日本介護福祉士会が作成した学習テキストは、無料で配布されているのが特徴です。無料で配布される割にページ数が非常に多く、なかなかに本格的です。これらをすべてダウンロードする、印刷するなどしてそれぞれの試験対策を行っていけば、合格も夢ではありません。
3.受験するための持ち物
受験するための持ち物ですが、以下の通りです。
- 確認書
- 本人確認書類
- ワクチン接種証明書(インドネシアの一部試験会場のみ)
ワクチン接種証明書はインドネシアの一部試験会場だけで用いられるため、日本をはじめとするほとんどの国での受験においては確認書と本人確認書類が当日の持ち物となります。
本人確認書類は国によって異なり、日本の場合にはパスポートと在留カードが対象となります。どの国もパスポートが本人確認書類として採用されているので、パスポートが確実です。
この時の本人確認書類は、プロメトリックIDを登録した際の氏名と本人確認書類の氏名が一致していることが求められ、本人確認書類のコピーではなく原本を持参し、提示できるようにしましょう。
4.受験当日の流れ
ここからはそれぞれの試験に関する受験当日の流れについて、国内・海外それぞれのケースをご紹介します。
4-1.国内
まず日本国内の受験当日の流れは以下の通りです。
- 受付、本人確認
- 入室
- 試験開始
受付時間は試験が始まる30分前から15分前と決まっており、例えば10:00が試験開始時間の場合は9:30~45が受付時間となります。この間に受付で本人確認などを行います。時間内に受付ができないと受験ができません。
入室する前に本人確認書類以外の荷物をロッカーなどに預けて、入室の案内を待ちます。試験監督員に席番号が書かれているID番号票が渡され、指定された場所に座ります。
机の上にはメモ用紙や筆記具があり、気になることがあれば書き込みながら試験を受けることが可能です。
試験が始まる際には名前と試験名、言語の確認を行い、すべて正しければ試験を始めます。CBT方式なので、基本的にはクリックなどを行いながら回答していきます。わからないことがあれば試験監督員を呼び出して対応してもらう流れです。
4-2.海外
次に日本国外、海外で受験する際の流れは以下の通りです。
- 受付、本人確認
- 荷物の預け入れ
- セキュリティチェック
- チェックイン
- 試験開始
受付は国内同様、試験時間の15~30分前で、その国で定められた本人確認書類を持参し、受付で本人確認を行います。
受付で本人確認などを終えると、この時に”Q”番号カードとロッカーのカギをセットで渡され、”Q”番号カードに対応したロッカーに、本人確認書類・確認書・”Q”番号カード・ロッカーのカギ以外のものを入れます。
これ以外のものを試験会場に持ち込んだ場合には不正行為があったと判断されるので注意が必要です。
試験監督員がQ番号に沿って読んでいき、自分の番号が呼ばれたら試験会場へと向かいます。この前に受験規定の確認を行うことになっており、受験規定の確認をまだ行っていない場合にはセキュリティチェックの段階で済ませる必要があります。
入室する前に、チェックインカウンターにおいて試験監督員の指示を待つことになります。試験監督員の指示があったら、予約番号を読み上げ、その後顔写真の撮影を行う流れです。顔写真はスコアポートに用いられます。
チェックインが終わったら、試験監督員が席まで案内してくれるので後をついていきましょう。
試験開始前に名前や試験名、言語を確認するのは日本国内で受験するケースと同じです。あとは試験を受けていき、わからないことがあれば試験監督員を呼び出して判断を仰ぐことになります。
5.よくある質問
ここまで特定技能「介護」に関する情報をご紹介してきましたが、特定技能「介護」の試験においてよくある質問をまとめました。
6.まとめ
特定技能「介護」を取得する在留外国人は年々増えており、技能実習「介護」の外国人よりも多くなることが指摘されています。わずか数年でその伸びのペースが速まっており、技能実習として介護を学ぶよりもその前段階で介護を勉強して特定技能「介護」を目指すケースが増えてくると思われます。
学習テキストなどを含め、特定技能「介護」に関する勉強の環境は整えられています。また勉強も正しく行っていけば主に3つの試験をパスできるようになるでしょう。
今回ご紹介した内容を踏まえて、特定技能「介護」を活用したい外国人労働者を積極的に採用し、介護に関する有望な人材を素早く確保していきましょう。弊社では特定技能人材の採用などに関する無料相談も実施しており、気になる方はぜひともお気軽にお問い合わせください。