特定技能ビザ×介護デイサービス |外国人を送迎ドライバーとして雇えるのか?

執筆者:Divership編集部|外国人雇用担当部門
監修者:竹村JapanJobSchoolキャリアコンサルタント, 元大手ニチイ系介護施設 本社社員)

デイサービスでは、送迎業務の負担が大きく、人手不足に悩む施設も少なくありません。そのなかで「特定技能介護の外国人に送迎を任せられるのか」という相談を受ける機会が増えています。結論からいうと、「送迎のみ」を担当させることはできません。ただし適切な条件を満たせば、付随業務として送迎を担ってもらうことは可能です。

この記事では、デイサービスで特定技能介護の外国人に送迎を任せる際のルール、メリット、注意点をわかりやすく解説します。現場での運用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

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目次

1. 介護デイサービスで外国人を雇える特定技能ビザ

デイサービスでは、特定技能「介護」ビザを持つ外国人を介護職員として雇用できます。特定技能「介護」は、慢性的な人手不足が続く介護現場を支えるために創設された制度であり、デイサービスも受け入れ対象に含まれています。

1-1. 特定技能ビザとは

「特定技能」は、2019年に創設された在留資格です。人手不足が深刻な14分野において、一定の技能と日本語能力を持つ外国人の就労を認める制度です。介護分野も対象の一つであり、「特定技能(介護)」として外国人の受け入れができます。

特定技能「介護」では、雇用形態はフルタイムの直接雇用に限られています。ほぼすべての介護施設で勤務できるのが特徴です。

在留期間は最長5年ですが、介護福祉士を取得して在留資格「介護」(いわゆる介護ビザ)に切り替えることで、より長期的な就労が可能になります。

特定技能ビザの外国人に任せられる介護業務は、以下が中心です。

関連記事:
特定技能「介護」と他の在留資格を比較!資格取得の条件・採用の流れまで徹底解説
特定技能「介護」採用の流れ5ステップ|必要書類や企業要件、注意点まで

【特定技能受け入れ企業 介護 実例】外国人が会社の主軸になる存在に|外国人のひたむきさが日本人の意識を変える

1-2. 介護デイサービスは受け入れ対象施設

デイサービスは、特定技能「介護」の受け入れが認められている施設形態です。そのため、通常の介護職員と同様に、外国人スタッフを採用し、介護業務を担当してもらうことが可能です。

特定技能「介護」で外国人を雇用できるのは、厚生労働省が定める「介護福祉士の実務経験として認められる施設」に限られています。例えば、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)、通所リハビリテーション、グループホームなどが挙げられます。

詳しくは以下の記事で解説しました。
【一覧】特定技能「介護」の受け入れ可能な施設種別!施設要件についても解説

2.【結論】送迎業務のみを任せることはできない                

特定技能外国人を、専属の送迎ドライバーとして雇うのは不可能です制度の目的は「介護業務の人手不足を補う」ことであり、運転業務のみ任せると、制度の趣旨に反します。

<制度上の位置づけと厚労省の方針>
特定技能「介護」は、身体介護や生活支援などの「介護業務」が主たる業務であることが必須とされています。厚生労働省の運用方針では、外国人が従事できる業務は「日本人が通常従事する介護業務に付随する業務」に限定されており、送迎業務はあくまで「付随的な業務」として扱われます。

※参考:介護分野における特定技能外国人の受入れについて

3. 介護デイサービスで特定技能外国人に送迎を任せる方法

送迎業務をまったく任せられないわけではありません。介護業務を中心にしつつ、付随的に送迎を担当する形であれば可能です。

3-1. 主な業務は「介護業務」にする

特定技能外国人が送迎に関わる場合でも、主たる業務が「介護」であれば問題ありません実際に、外国人を受け入れている介護施設では、通常の介護業務に慣れてもらい、送迎車の添乗業務から少しずつステップアップしているケースもあります。

<ステップアップのイメージ>

  1. 介護業務(メイン)で採用スタート
  2. 送迎の添乗(乗客の乗り降り介助、車内安全確認、車両誘導、家族との連絡対応)から始める
  3. 運転免許取得後に、付随業務として運転も任せる

主な業務が介護であれば、制度に反することなく送迎が任せられます。また段階的に任せることで、本人の負担も少なく、施設側も安心して任せられるでしょう。

講師|竹村

弊社JJS(登録支援機関)では、実際に通常業務に加えて送迎車の添乗業務から段階的に取り組んでいる事例を支援しています。

3-2. 運転免許取得をサポートする

特定技能外国人の多くは、日本の運転免許を持っていません。そのため、受け入れ施設側が免許取得をサポートするのがおすすめです。

<支援例>

  • シフトを調整して、自動車学校に通いやすくする
  • 免許取得費用の一部または全額を補助する
  • 取得後の運転研修を実施する

免許取得をサポートすると、外国人材が安心してスキルを身につけられる環境が整います。結果として施設側にとっても、長期的な人材確保や定着率向上につながるというメリットがあります。

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4. 特定技能外国人に送迎を任せるメリット 

特定技能外国人が送迎業務も担えるようになると、以下のようなメリットがあります。

4-1. 業務負担の軽減と運営の安定化

外国人スタッフが送迎対応もできるようになると、業務負担が軽減されます。送迎可能な職員が増えることでシフトが組みやすくなり、急な欠勤や予定変更にも柔軟に対応できるでしょう。施設側にとって、日々の運営を安定させるのに重要な要素です。

4-2. 利用者理解が深まりケアの質が向上

送迎業務は単なる運転にとどまらず、利用者の生活背景や体調の変化を把握しやすい貴重な時間でもあります。自宅での様子、家族との関わり、表情の変化など、施設内では気づきにくい情報が得られる機会になるからです。

送迎に関わることで、利用者への理解が深まり、日々のケアにも活かしやすくなります。声かけや介助の工夫もしやすくなるため、外国人スタッフ自身が「できることが増えた」と実感できるでしょう。こうした積み重ねが自信につながり、結果として本人の成長やキャリア形成にも良い影響を与えます。

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5. 特定技能外国人に送迎を任せるときの注意点

送迎業務を任せる際には、事前に確認しておくべきポイントがあります。        

5-1. 運転免許を持っていないケースが多い

特定技能外国人は、来日前に運転免許を取得していないことがほとんどです。そのため、採用前の段階で「運転経験があるか」「日本の免許を取得する意欲があるか」「送迎業務に抵抗がないか」を丁寧に確認しておく必要があります。事前に把握しておくことで、採用後のミスマッチを防げます。

5-2. 外免切替または国際免許取得が必要

母国で運転免許を持っている場合でも、そのまま日本で運転できるわけではありません。日本で運転するためには、外免切替(外国免許切替)や国際免許の取得が必要になります。

しかし、国によって切替手続きが難しかったり、必要書類の準備に時間がかかったりするケースがあります。また、日本の交通ルールや道路事情に慣れるまでには一定の時間が必要です。こうした点を踏まえ、早めに準備を進め、必要に応じて施設側がサポートする体制を整えておくことが大切です。

外国人が日本で運転免許証を取得する方法について、以下で詳しく解説しました。

外国人が日本で運転免許証を取得する3つの方法を紹介|外免切替についても詳しく解説

6. まとめ                           

特定技能介護の外国人が送迎業務を担えるようになると、仕事の幅が広がるだけでなく、生活面でも行動範囲が広がり、日本での暮らしがより安定します。施設側にとっても、送迎も任せられる人材が増えることで、運営の安定化やケアの質向上につながるなど、多くのメリットがあります。

外国人材の活用を検討している施設にとっては、制度の正しい理解と、現場に即した運用体制の構築が重要です。

もし免許取得の流れや手続きで不安な点があれば、どうぞお気軽に当社JJSへご相談ください。現場に合った最適な方法をご提案いたします。


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