こんにちは!

Japan Job Schoolの竹村です。

2019年1月26日の東京新聞の記事でも取り上げられていましたが、2018年10月の段階で外国人労働者が過去最高の146万人を突破しました。(厚生労働省発表)

少子高齢化の影響により、働き手となる日本人の生産労働人口は急減しています。その一方で、景気の回復による労働者不足は深刻な課題でした。そこを埋める存在として、外国人労働者の雇用に踏み切る企業様が増加しているのでしょう。

今年4月からは外国人労働者の単純作業を一部職種で解禁する特定技能ビザの運用が開始することもあり、外国人労働者はこれからも増えていくことでしょう。

そこで今回は、外国人雇用をされている企業様で見聞きした現場の声、また外国人労働者側への接し方を提案しようと思います。

現場の日本人側が疲れてしまう?

これは私が実際にある企業様の人事担当者の方から聞いた話です。

その企業様では数年前から外国人雇用をされていらっしゃいましたが、ふとしたキッカケで日本人従業員と外国人従業者の諍いが起きてしまったとのことでした。原因は、日本人従業者の方から放ったちょっとした一言に外国人従業員の方が強く反応してしまい、言い合いのような形になってしまったそうです。結局、その外国人従業員の方は退職することとなりました。

このケースで想定できるのは、日本人側からすれば些細な一言でも外国人側からすればプライドを傷つけられたと感じた、ということでしょう。

ここで重要なのは、その外国人従業員の方がどれだけ日本語が理解出来ていたのか、という点です。

我々日本人が外国人従業員と接する際、見た目が大人な為、つい日本人の大人と話すように接してしまいがちです。しかしながら、日本人が使うような難しい口語表現や漢字は、彼ら外国人に100%は伝わっていません。良くて7割、下手をすると2~3割しか伝わっていない可能性もあります。(もちろん個々人の習熟度によって異なります)

外国人と接する際は、小~高校生くらいに話しかけるような感覚を持つのが必要でしょう。

しかし、これには慣れも必要です。外国人従業員が入社すると、受け入れされる日本人従業員側が気疲れしてしまうケースが多く見受けられます。

自己肯定感の強い外国人

私が外国人留学生と接していて強く思うのが、往々にして自己肯定感が強いということです。

裏を返すと、自己否定された経験が希薄に感じるとも言えます。

当校の方針として、約束を破る、無断で遅刻をするなどした生徒には、叱るようにしています。

日本社会で暮らしていくには、最低限必要な心構えだからです。

しかしながら、叱られたにも関わらず逆ギレのような態度を示す学生が少数ながらいます。

何故叱られたのかを理解していないケースはともかく、中には明らかに自己否定されたことに反発する態度を見せる者もいます。

これは、周囲と強調し和を乱さない教育をされてきた日本人と、周りは信じられない・主張しなければ自分が不利益になると教育されてきた国の人とでは、乖離が生まれるのは必然でしょう。

この場合として必要なのは、何故叱られたのか理由を明確にし、諭すように叱ることでしょう。

日本では無断の遅刻はマナー違反になること、次回からは絶対にしてはいけないということを教えるところから入るしかありません。それでも改善されず何回も繰り返す場合は、相手と話し合う時間をしっかり取ることです。

日本人側が逃げの姿勢を見せると、事態は沈静化しません。面倒に感じるかもしれませんが、対話の時間をしっかりと取り、互いのギャップを埋めていく作業は必須でしょう。

まとめ

外国人は日本語を完璧には理解できないと思って接する

改善されない場合は、逃げずに対話の時間をしっかりと取る

いかがでしたでしょうか。

最近の日本人の若者も外国人同様に扱いづらいといった声はよく聞きますが、育った背景が違う分、そういったトラブルは付きものでしょう。しかし、トラブルの予防、事後対応をしっかりとしていれば、退職といった残念な結果にならずに済むかもしれません。

今年4月からは、日本滞在歴の無い外国人がどんどん来日するようになります。

受け入れる日本人、日本社会も対応していかなければいけませんね。

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竹村 友希

過去3000名以上の外国人を指導してきた日本人理解授業を担当する講師。前職の介護職での経験を生かし、日本人の人口の大半を占める高齢者層と、どのようにコミュニケーションをとるべきか、どのような理解が必要かなどをメソッド化し教えている。