こんにちは。Japan Job Schoolマネージャーの竹村です。

先日、読売新聞の就活新ルールに関する記事で、このような記述がありました。

“政府は、経団連が廃止した採用指針に代わって策定する新たな就職・採用活動のルールに罰則を設けない方針だ。”

就活ルールに罰則があるのもおかしい話ですが、2021年度の新卒者から就活新ルールがてきようされるそうです。
新ルールに関して詳しい記述は今回避けますが、留学生の就労に関わっていると、改めて外国人と日本人の感覚の違いを実感します。

そこで、今回は外国人留学生の就職時期について、述べていきたいと思います。

 

3月卒ではない?

これは“海外は9月卒のカレンダーです”といった単純な話ではなく、彼ら留学生を取り巻く状況を示唆したものです。

日本の大卒・専門卒・高卒者が新卒入社するタイミングは、大半が4月でしょう。つまり、3月に学校を卒業し、4月から晴れて社会人になります。
外国人留学生も日本の専門学校や大学を卒業するタイミングで就職する者に関しては、日本人と同じタイミングになります。このタイミングに必ずしも一致しないのが、母国で大卒・大学院卒のキャリアのある学生です。

外国人留学生が日本で働く為には、就労ビザの取得が必要です。この就労ビザにはルールがあり、母国の短大・大卒・大学院卒、もしくは日本の専門卒・短大卒・大卒以上といった学歴が求められます。

その為、母国で大学を卒業している者の中には、日本語学校や日本の専門学校・大学の卒業を待たずに、就労ビザを取得し、途中で学校を自主退学し、中途や第二新卒扱いで働き始める者が一定数います。
新卒信仰の強い日本ではあまり理解されにくく、勉強しているのに途中で退学はもったいない、と思われる方も多いかもしれません。しかし、留学生の置かれた立場を考えると致し方無い部分もあります。

日本は裕福な国

先ず前提として、日本は裕福な国という事実があります。
今、日本に留学している学生達の国を挙げていくと、中国・韓国・ベトナム・ネパール・ミャンマーなど、アジアの国が目立ちます。それらの国と比べ、日本はとても裕福です。必然的に貨幣価値も高まる為、学費は学生達にとって大きな経済的負担になります。(尚、アメリカなど、よりエリート教育の充実している国では、日本より更に学費が高いです)

母国で大学まで出ている者が、高い経済的負担を負ってまで専門学校に通ったり、大学に入り直すのは金銭面もそうですが、時間の浪費にも見えてしまうのでしょう。
それと同時に、先述の貨幣価値の違いもあり、日本で働く事は彼らにとって、勉強よりも大きな目標でもあるのです。

ただ、日本語学校卒業レベルで就職してしまい、日本語の勉強がおろそかになってしまうと就職先でも苦労したり、転職時に困り果ててしまう事も多いようです。
いくら母国でキャリアがあっても、日本はやはり未だに日本語が一番大切な国です。もちろん、職種によって求められる日本語のレベルは違いますが、働く上で必要なレベルの日本語能力を有しているかは雇用先、雇用される側にとってもとても大切な事ですね。

当校では、色々なタイミングで就職したい学生達がおります。
上記の様に、新卒・第二新卒・中途と色々なパターンがあります故、外国人留学生の社員採用は通年通して行えると考えて頂いて構いません。

日本の新卒者と違い、学歴のある学生を4月意外でも確保できるメリットはあるかもしれませんね。

 

 

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竹村 友希

過去3000名以上の外国人を指導してきた日本人理解授業を担当する講師。前職の介護職での経験を生かし、日本人の人口の大半を占める高齢者層と、どのようにコミュニケーションをとるべきか、どのような理解が必要かなどをメソッド化し教えている。