こんにちは。Japan Job Schoolマネージャーの竹村です。 これまで外国人の採用をされていらっしゃる企業様とお話しさせて頂いた際、話題によく挙がるのが宗教の問題です。特定の宗教を持たないとされている日本人から見ると、宗教色の強い方を採用されるのは配慮する点が多いのでは…、と敬遠されてしまうのは無理ないですよね。そこで、今回は私がこれまで会った留学生達の宗教観についてレポートしたいと思います。

国ごとによって判れる宗教

  • ネパール → ヒンドゥー教
  • バングラデシュ → イスラム教
  • ベトナム → 仏教

といったように、もちろん国によって一番盛んな宗教は判れます。例えば、ネパールの場合、人口の80%がヒンドゥー教徒、11%が仏教徒、4%がイスラム教徒と言われています。日本に来ている留学生のほとんどがヒンドゥー教徒でしょう。ヒンドゥー教徒の特徴としては、牛肉が食べられない人が多い、ラマダンやお祈りといった行為は行わない、お祭りは10月に行われる、等があります。特にお祭りの日は、日本でも各地でイベントが開かれたり、友人同士で集まってパーティーしたりといった形で在日コミュニティーが盛り上がっているそうです。

一方、イスラム教では、豚肉を食べられない人が多い、厳格な宗派の方はラマダン中に職場で倒れてしまったり、お祈りも職場で何回かされたりといったケースもあるそうです。前述した企業様とのお話の中でも、イスラム教徒の方に対して心配されているケースが目立ちました。

意外に緩い今どきの若者たち

しかしながら、もう2018年ということもあり、宗教色の強い国の出身の学生達もかなりルーズになっているようです。例えば、ヒンドゥー教徒の学生でも牛肉を食べる学生は正直多いです。(学生曰く、あの美味しさの誘惑には逆らえない、とのこと)また、イスラム教徒の学生も仕事中は一切お祈りをしないし、ラマダンもしないという者が多かったです。

唯一、一名だけお祈りがしたい学生もお りましたが、会社の決められた休憩時間の中でトイレの個室だけ借りたい、といったレベルでした。もちろん、母国に帰れば厳格なルールに従わなければいけないケースが多いようですが、日本にいる間は、そこを切り離している学生の方が多いように感じます。

外国人採用の際には、宗教や出身国で一括りにするのではなく、一人一人と現状について話し合ってみるのはいかがでしょうか?

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竹村 友希

過去3000名以上の外国人を指導してきた日本人理解授業を担当する講師。前職の介護職での経験を生かし、日本人の人口の大半を占める高齢者層と、どのようにコミュニケーションをとるべきか、どのような理解が必要かなどをメソッド化し教えている。