外国人労働者の福利厚生を充実させよう!定着率を上げる事例を紹介

外国人労働者の増加にともない、日本における彼らの福利厚生に対する関心が高まっています。異国の地で働く彼らにとって、住居やビザの問題、言葉の壁などが大きなストレスになるためです。
政府からは、増加する外国人労働者の雇用安定を図るため、福利厚生の実施を求める指針が提示されました。
※外国人雇用に関する厚生労働省の「外国人労働者の雇用管理等に関して事業主が適切に対処するための指針」
外国人労働者が安心して働ける環境を整えるためには、さまざまなサポートが必要です。この記事では、日本で働く外国人労働者の課題に焦点を当て、必要な福利厚生について紹介します。事例も3つ挙げているので、最後までご覧ください。

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1.福利厚生を充実させるメリット
福利厚生は、労働者の働きやすさと満足度を高めるために欠かせない要素です。ここでは福利厚生を充実させるメリットについてまとめました。
1ー1.定着率の向上
当然のことですが、外国人労働者に福利厚生を提供することで、従業員の定着率が高くなります。社会保険への加入や住居サポート、言語支援を手厚くおこなうことで、働きやすくなるからです。また企業への信頼感も高まり、離職率の低下につながります。
1-2.意欲や生産性の向上
医療サポートや住宅補助、研修制度などの福利厚生により、外国人労働者の意欲や生産性を向上させる効果があります。労働者は自身の生活環境や業務スキルに関心を持ち、仕事に集中しやすくなり、モチベーションの向上に繫がるからです。
具体例として、健康管理プログラムやメンタルヘルスサポート、キャリアアップのための研修などが挙げられます。意欲を高める福利厚生を整備することで、企業は労働者のパフォーマンスを最大限に引き出すことができます。
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2.外国人労働者|福利厚生の種類
一般的な福利厚生には、社会保険の負担や、通勤手当の支給、特別休暇の付与などがあります。では外国人労働者に対する福利厚生には、どのような種類があるのでしょうか。ここでは、主な10種類を紹介します。外国人労働者が働きやすさを支援するために、参考にしましょう。
2-1.⓵ ビザ取得と更新のサポート
日本で合法的に働くためには、適切なビザの取得と更新が必要です。しかしビザの申請手続きは複雑で、必要な書類や手続きを理解するのが難しい場合があります。またビザの更新がスムーズに進まないと、労働者本人や家族が不安を感じるでしょう。ビザ取得や更新をサポートすることで、労働者の負担を軽減し、安心して働いてもらえます。
ビザの更新についての詳しい情報は以下の記事をご覧ください↓

2-2.⓶ 住宅支援
新しい国で生活を始める際、住居の確保は大きな課題です。外国人労働者が日本で住む場所を見つけることは、言語や文化の違いから簡単ではありません。特に、賃貸契約の手続きや保証人の問題などが障害となります。
外国人労働者に対して住居支援を提供すれば、安心して新しい生活をスタートできます。例えば、賃貸契約のサポートや社宅の提供、引越し費用の負担などが一般的です。
2-3.⓷ 食事補助
食事補助は、外国人労働者の健康と満足度を高める方法のひとつです。食事券の支給や社内食堂の利用補助など、さまざまなサポートにより、労働者の健康や生活の質が向上します。結果的に、仕事のパフォーマンスが上がります。
2-4.⓸ 通勤用に自転車の支給
通勤のサポートは、勤務しやすい環境を整えるのに重要です。特に通勤が難しい地域では、自転車の支給を通じて負担を軽減します。交通手段が限られている、ラッシュアワー時に混雑しやすい、などの地域では検討しましょう。
2ー5.⓹ 祝い金や準備金
祝い金や準備金の支給は、外国人労働者のモチベーションを高める方法のひとつです。入社時の準備金や特定の成果を上げた際の祝い金を支給すると、労働者は「会社から必要とされている」と感じます。労働者の意欲を引き出し、良好な関係を築くのに有効です。
2ー6.⓺ 日本語学習の提供
外国人労働者にとって、言語の壁は大きな課題です。日常生活や仕事で日本語能力が足りていない場合、コミュニケーションに支障があります。特に専門用語や業務指示を正確に理解できないと、業務効率が低下する可能性も。
そのため、日本語学習サポートの提供がおすすめです。労働者はコミュニケーション能力を向上させ、業務効率がアップします。日本語教室の受講料補助やオンライン学習プラットフォームの提供など、自社に適した手段は何か検討してみましょう。
2-7.⓻ 資格取得のためのサポート
労働者が必要とする資格の取得をサポートすることも重要です。適切な支援や教育を受けられない場合、スキルの向上や昇進の機会が限られてしまいます。
企業は資格取得のための費用を負担したり、研修を実施したりすることで、スキル向上を支援しましょう。労働者のキャリアアップが成功すれば、企業に対する貢献度も高まります。
2ー8.⓼ 交流機会の提供
日本の文化やビジネスマナーに慣れていない外国人労働者は、職場での適応に苦労します。例えば、上下関係の理解や、報・連・相(報告・連絡・相談)の重要性など、日本独特のビジネス文化に対する理解が不足しているケースです。
社内で交流イベントや懇親会を開催すれば、労働者間のコミュニケーションが活発になり、職場の雰囲気を改善します。
2-9.⓽ 一時帰国の支援
外国人労働者は、異国の地で家族や友人と離れて生活するため、社会的な孤立感を感じやすい傾向にあります。日本人の同僚や地域社会とのつながりがない場合、孤独感やホームシックに悩むかもしれません。
外国人労働者にとって、一時帰国の支援は大きな安心材料となります。労働者は家族との時間を過ごし、リフレッシュできます。
【一時帰国は有給休暇を利用!】
外国人が一時帰国する際は、年次有給休暇を取得します。日本人と同様に労働基準法が適用されるため、注意しましょう。
2-10.⓾ 家族サポート
企業が家族に対するサポートをすることで、労働者は安心して働けます。以下では家族サポートの具体例をまとめました。
子どもの教育サポート
外国人労働者の子どもが日本で教育を受ける際には、言語や文化の違いが大きな課題となります。そのためスムーズに学校生活を送れるように、教育サポートが必要です。
例えば、インターナショナルスクールの学費補助や、日本語補習クラスの費用負担、現地校への入学手続きのサポートなどがあります。子どもが適切な教育を受けられる環境が整えば、家族は安心するでしょう。
家族のビザ取得支援
外国人労働者の家族が日本で生活するためには、家族全員のビザ取得が必要です。家族のビザ手続きをサポートすれば、労働者の不安を軽減し、安心して日本での生活を始められます。
具体的には、ビザ申請書類の作成支援や、必要な書類の提供、ビザ申請手続きの代行などが挙げられます。
家族の医療サポート
日本の医療制度に不慣れな外国人労働者の家族にとって、医療サポートは非常に重要です。言語の壁や手続きの煩雑さから、必要な医療サービスを利用できないケースがあるためです。
安心して医療サービスを受けられるように、以下のようなサポートの提供が求められます。
★ 医療保険の加入サポート
★ 病院の紹介
★ 予約代行
★ 通訳サービスの提供
企業は、家族が安心して健康管理できるように手助けしましょう。
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3.外国人労働者│福利厚生の事例3つ
弊社JJSでは、外国人労働者の受け入れをサポートしております。実際にどのような福利厚生を設けているのか、支援している企業様の事例を3つ紹介します。
【事例1】キャリアアップの支援
外食分野のある企業では、外国人労働者が特定技能2号試験に合格した際に、お祝い金として「受講料」を本人に返金する制度を導入しています。労働者は試験に対して意欲的に取り組むようになり、キャリアアップを目指す意識が高まったようです。
実際に2名の労働者が最短で受験を希望し、見事に合格しました!結果、外国人労働者のキャリアアップをサポートし、長期的な雇用関係を築いています。
【事例2】交流会の開催
介護分野のある企業では、複数の施設で働く外国人スタッフの親睦会を開催しています。親睦会では、異なる施設のスタッフが集まり、一緒に料理を作り交流を深めてきました。普段は施設の垣根を超えての交流が少ないため、スタッフ同士が関わりを持てる貴重な機会になっています。
他の施設で働く仲間と距離が縮まれば、休日に一緒に過ごす仲間になる可能性があります。異国の地で孤独を感じやすい外国人労働者は、プライベートの充実が重要です。環境に慣れ、長期間働いてもらううえでも、親睦会は大きな役割を果たします。
【事例3】日本語学習の提供
建設分野のある企業では、週に1回、日本語教師が寮に訪れて日本語授業を実施しています。外国人労働者は無料で日本語を学べて、手取りの給与が減ることもありません。
日本語能力が向上すれば、業務上のコミュニケーションが取りやすくなります。結果的に業務遂行がスムーズになり、生産性が高まるでしょう。労働者は評価されモチベーションが上がり、企業も質の高い労働力を維持できる可能性があります。
4.まとめ
福利厚生の充実は、企業にとっても労働者にとっても大きなメリットがあります。労働者に安心して働ける環境を提供すれば、定着率が向上するためです。
福利厚生には社会保険の完備や日本語学習のサポートなど、さまざまな種類があります。自社の現状や予算に応じて提供しましょう。
弊社JJSでは、外国人労働者の人材紹介や受け入れサポートを実施しております。気になる点がありましたら、お気軽にご相談ください。