人手不足が問題となっている介護業。
外国人を雇用する企業もかなり増えていることは皆さんもご存知でしょう。今回は外国人を介護職員として受け入れる際の確認するべきポイントをお話しします。トラブルを未然に防ぐために確認しましょう。

介護業で外国人を雇用しても大丈夫なのか?

これは厚生労働省が発表した外国人介護職員に対する利用者・その家族の声になります。満足している方が65%と非常に高い数値です。
サービスの良かった点として、丁寧な声掛けや対応などが評価されています。母国の家族のために出稼ぎに来ている外国人労働者は多く、そのような優しさが業務にも表れているといえるでしょう。

この点から外国人の介護職員の雇用を検討する際には、実際に外国人が日本で介護業務ができるのかはさほど問題ではないことが多いです。それよりも受け入れ側の管理が重要となってきます。

介護で外国人を受け入れる前に考えること。

介護職ではどんなビザがあるのか。

2020年12月現在では介護職で外国人を雇用する際に4つのビザ(≒在留資格)があります。
EPA・留学・技能実習・特定技能です。

受け入れができない施設がある。

外国人の雇用では、介護福祉士の資格を持っていない場合は訪問系サービスを行うことはできません。つまり技能実習生や特定技能をもった外国人は基本的に訪問サービスをすることはできません。なので訪問系サービスのみを扱う施設は現状、在留資格「介護」を所有している外国人を雇用することになります。
そしてサービス付き高齢者向け住宅も、訪問系に近い形態をとるため特定技能や技能実習生などを働かせることはできないです。

入居者さん・社内での理解

介護士として外国人を向かい入れる際には事前に入居者さんが外国人介護士に対して、嫌悪感を抱かないかどうか確認する必要があります。戦争を経験したことのある入居者さんは外国人に対してあまり良いイメージを持っていない方が多いと聞きます。

そして外国人を雇用する前に、社内の外国人の方に対する理解を深めておきましょう。文化の違いで相互にすれ違いが起こってしまうことは仕方ないです。その文化の違いを楽しみ共有することができるような環境を作るよう心がけましょう。具体的には、外国人の雇用に反対している職員の方がいらしたら個別に面談などをして、受け入れを反対する理由を一つずつ紐解いていきましょう。

日本語レベル

日本語レベルを確かめることは非常に重要です。
介護職で働くことができるような外国人だと、日本語能力試験でN4以上を合格している方が多いです。しかしN4やN3でも日本語のレベルはバラバラです。実際にその方のスピーキングを確かめる機会は確実に儲けましょう。

そして介護の現場ではもちろん日本語の筆記が重要になってくるでしょう。N3~N4のレベルではおそらく日本語の筆記レベルは小学生高学年程度です。ひらがなやカタカナでしたら問題なく書くことができる状態です。雇用前にその程度だと認識しておきましょう。

しかし多くの外国人は介護の現場など、実践をとおして漢字やスピーキングを学んでいきます。学ぶ意欲のある外国人であるなら、雇用段階で筆記能力について気にしすぎる必要はあまりないかもしれません。

外国人雇用で介護の現場で起こりうる問題

外国人を介護の現場で採用する場合、事前に起こりうる問題点を理解することで未然に防ぐことができます。いくつか起こりうる問題をご説明します。

文化・宗教の問題

外国人なのでもちろん文化が異なっていたり、信仰している宗教はあります。その文化の違いにより様々な軋轢が生まれる可能性があります。
雇用する方の出身国の特徴や文化・宗教を事前に理解しておきましょう。例えば介護職で雇用することが多いネパール人の方はヒンドゥー教を信仰していることが多いです。なので口にできないものがあります。

このサイトでは国籍ごとに文化・宗教や性格について説明している記事がございますので是非ご覧ください。
【2020】ベトナム人の性格を徹底解説!出身地で性格やマネジメント方法が変わるかも?
【2020最新版】ネパール人の性格・文化を徹底解説!英語は話せるのか?

コミュニケーションの問題

日本人は空気を読んで行動し、文脈を理解することを相手に求めて伝えたいことを言葉にしないのが礼儀だという特徴があります。しかし外国人にはその考えがないこともあります。そのため、「言わなくてもやってくれるだろう」というような安直な考えで、業務に抜けが出てくることがあります。
日本人的な控えめな言動はやめて、外国人にはきちんと言葉に出してコミュニケーションをしましょう。

そして、外国人職員は理解していなくても「わかった」と返事をすることがあります。本当に理解しているか確認しましょう。

まとめ

いかがでしょうか。
介護職員として外国人が増加することはもちろん、今後は介護施設の利用者も外国人が増えてくることが見込まれます。今のうちに外国人雇用に対応できる環境づくを意識することは得策かもしれません。
現在、コロナウイルスの影響で外国人労働者の入国が難しくなっています。しかしコロナウイルスの影響で日本での外国人労働者の失業も増加しています。コロナ後と言わず、雇用を検討してみてはいかがでしょうか?

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