こんにちは。Japan Job Schoolスタッフの宮田です。
以前、ほんの一言で外国人スタッフとの距離を縮めるためにほんの一言、彼らに母国の言葉で声をかけてみては?と言う提案をしました。
職場に外国人スタッフを迎えるならば円滑なコミュニケーションをとる上で、国籍の違いから感じる距離感を縮めることはとても大切ではありますが、この国で働く以上、彼ら外国人にも日本語力の向上が求められることも、また事実です。しかし、現実にはなかなか日本語が上達しない人がいることも間違いありません。その差はどこから生まれるのか。今回はそこを掘り下げていきます。
母国の格差が仕事にも現れる
最近、あるテレビ番組である仕事に特化した専門学校が特集されていました。
この学校が取り上げられた理由、それは生徒のほとんどが外国人だからです。
もともとは国籍の区別なく、むしろ日本人の生徒を迎え入れて業界に貢献できる人材を育成することが目的だったとのことですが、現在の入学者の多くは外国人。国籍もさまざまで、 徹底した教育の成果か、インタビューを受けていた3人のネパール人は誰もが、日本人とかわらないレベルの日本語で受け答えしていました。
一見すると微笑ましくも思えますが、徹底してその仕事に必要と思われるカリキュラムを取り入れているだけに学費は約150万。日本人からみれば、そのくらいは教材費も含めてあるだろうと思えますが、留学生にとっては大きな問題です。その学費はどこから出るのでしょう。
アジアの国は同じ国の中でもあまりにも大きな格差があります。そこに仕事と向き合う意識の差が生まれてくる気がします。
目的意識が差をつくる
目標を持って日本を訪れる留学生はその行動も一貫していて、まず大切なのが相手国の言葉をマスターしてコミュニケーションがとれることが一番であることを知っています。
例えば私が以前出会ったアジア某国民の女性は日本の某大学を卒業し、大学院まで出ている超優秀な留学生でした。日本語も淀みなく話すことができます。おそらくどんな企業に就職しても日本人以上の戦力になったことでしょう。
しかし、その子は日本の企業に就職することはありませんでした。なぜなら母国の支援、そして親からの支援で日本で勉強していたからです。そのために多額の借金もあったようです。
彼女のようなタイプの留学生で日本の企業に就職した留学生も少なくはないのですが、裕福な家柄ではないことが多いようです。いずれは勉強させてもらえたお礼を返さなくてはならないのが次の使命になっているのでしょう。
一方、同じ時期に出会った別な留学生はいっこうに日本語が上手くなりませんでした。
母国にある実家は経営者で相当に成功している様子で家事はメイド任せ。日本での住まいはタワーマンション。日頃は学校で知り合った外国人の友人たちと行動し、その中に日本語が堪能な友人が通訳をしてくれるので、本人は日本語を覚える必要もない。さらに兄弟姉妹も日本に来ていて頼る相手もいますから、なに不自由ありません。
これではなかなか日本語が上達することはないでしょう。
孤立させずに日本語を学ぶことができる環境を
日本はアジア諸国からみれば治安がよく、便利で、刺激にあふれています。教育もグローバル化が進み英語の教育も必修なので、英語さえ話せれば、わざわざ面倒な日本語を覚えなくても、だいたいの場面は不自由がありません。
そんな国だから、なおさら覚えなくても平気に感じている留学生も少なくない気がします。
一方で勉強を目的とした強い意思を持った留学生にとってはいくらでも勉強することが見つかる環境でもあります。
最近、面接の場で家族のことをいろいろ聞かれたという生徒がいます。外国人を受け入れる企業にとって、面接する外国人の家庭環境がどのような意識を持って日本に来ているのかを見るひとつの方法なのかもしれません。
だからといって裕福な家庭の留学生は学習意欲がないかといえば、そうではありません。そうした留学生も夢と目的を持って、日本での就職を希望している生徒も少なくはないのです。
日本語力が重要視されるのは当然ですが、そこだけではないサムシングな部分も企業様には見て欲しいと感じています。
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